日本時間9月10日(火) 午前2時、米Appleによる発表会イベントが開催されます。今年も例年どおり新型iPhoneおよびApple Watchが発表されると見込まれている他、新しいAirPodsが登場するとの情報もあります。ここでは新型iPhone「iPhone 16(仮)」について現在出回っているウワサをまとめます。
なお、当記事では便宜上iPhone各シリーズの「Pro/Pro Max」を「Proモデル」、「Plus/無印」を「ノーマルモデル」と称します。
全モデル「A18」チップ搭載?
今回の発表会で注目を集めるのは、やはりApple Intelligenceでしょう。iOS 18へのアップデートでApple Intelligenceを利用できるのは、現時点で「A17 Pro」チップ搭載のiPhone 15 Pro/Pro Maxのみ。では、iPhone 16ではどうなるのでしょうか。
実は、全モデルに新しい「A18」世代のチップが搭載されるとの見方が濃厚です。
A18チップは当然Apple Intelligence対応と考えられるので、iPhone 16は全モデルがそれに該当することになります。あえて全モデルに同じ最新チップを搭載することで、Appleは戦略的にApple Intelligence対応デバイスの幅を広げにかかっているのかもしれません。ただし、搭載メモリやニューラルエンジンの性能などでProモデルとノーマルモデルの間で何らかの差別化が図られる可能性があります。
Pro/Pro Maxはサイズアップ?
iPhone 12シリーズ以来、それぞれProが6.1インチ、Pro Maxが6.7インチという2サイズ展開が続いてきましたが、iPhone 16ではProが6.3インチ、Pro Maxが6.9インチになるとのウワサ。これによりわずかに本体サイズが大きくなるようですが、ディスプレイのベゼル(枠)がより細くなるため、本体大型化の数字以上に画面が大きくなると考えられます。
なお、ノーマルモデル2機種については現状維持になると見られています。
カメラ機能専用の物理ボタン搭載?
カメラ周りもいくつか目立った変更がありそうです。まず、カメラ専用の撮影用ボタンが本体側面に追加されるというウワサです。圧力感知により半押しでフォーカス、左右スワイプでズームが可能になり、カメラとしての使い勝手を強化する一手と言えそうです。搭載位置は現在のSIMスロットのあたりです(なお、SIMスロット廃止にはならない模様です)。
この他、カメラ周りでは以下のような新機能が予想されています。
- ノーマルモデルはカメラの並びが現在の斜めから上下の縦並びになる(空間ビデオ撮影対応のため)
- Proモデルではメインカメラのイメージセンサーがより大きくなる
- Proモデルではどちらも5倍ズームが搭載される(現在はPro Maxが5倍、Proが3倍)
- Proモデルでは超広角カメラが12MPから48MPになる
- 新規格「JPEG XL形式」に対応し、より高画質・小容量で画像を保存できる
バッテリーの仕様が変わる? その他のウワサ
昨年のiPhone 15シリーズ発表前のウワサとして、新構造の「積層型バッテリー」が採用されるのではないか、というものがありました。積層型バッテリーはEV(電気自動車)などの分野で用いられている技術で、バッテリーの低温化・長寿命化・電力効率向上を実現します。しかし、発売後にそれを確定する情報は出ていませんでした。
iPhone 13シリーズ以降、急速充電の最大W数は有線で23〜27W、MagSafeで15Wとなっていましたが、iPhone 16では有線で40W、無線で20Wになるとウワサされています。バッテリー容量もiPhone 15シリーズに比べて5%〜9%アップするとの情報があり(Plusを除く)、積層型バッテリーかどうかは断言できませんが、バッテリーの仕様が大きく変更されることは確かなようです。
この他のウワサとして、ノーマルモデルはiPhone 15 Proシリーズと同じ「ダイナミックアイランド」と「アクションボタン」を搭載する模様。Proモデルはストレージ容量2TBモデル追加のウワサがあります。
米国では価格維持? 日本国内では?
iPhoneの価格は、米国では長い間ほぼ変わっていません。しかし、日本ではここ数年で(特に昨年)大きく値上がりしています。これはドル/円の為替レートで円安傾向が続いていたためです。
Appleが製品価格に適用するレートにどの程度現状が織り込まれるのかは不明ですが、現在のドル/円レートを見ると1年前と比較して4〜5円程度円高の傾向が続いています。米国での販売価格が変わらないのであれば、日本国内価格は昨年とほぼ同程度、または多少下振れする可能性も考えられます。とはいえ、世界的な原料高・エネルギー高や国内物価・人件費の影響もないとは言えず、さらに今後はAppleのカーボンニュートラル施策も製品価格に反映されることも起き得るかもしれません。