6月6日（現地時間）に開催されたWWDC22では、基調講演にて「iOS 16」のプレビューが発表されました。今回特に注目したいのは「ロック画面」のアップデートです。これまでは時刻や通知バナーが表示され、基本的には解除して使うものだったロック画面ですが、その役割が大きく変わりそうです。

  • iOS 16のプレビューで発表された、新しいロック画面

自分の「好き」を表現できる多彩なカスタマイズに対応

新しいロック画面のデモ画像を見ると、現在のものと下記のような点が異なっています。

  • 時刻表示の色や書体が違う
  • 壁紙写真の被写体が時刻表示の手前にある
  • ウィジェットが表示されている
  • 通知画面のようなものが下部にある

  • 現在のロック画面との違いはココ

まず、時刻表示の色や書体です。ロック画面の編集機能を使って、お好みでカスタマイズできるようになります。写真はスワイプでいろいろなフィルターや背景に変更が可能。時刻表示の手前に被写体が表示され、奥行きある表現になります。

  • ロック画面のカスタマイズ性が向上。より自由度高く自分の「好き」を表現できる場所に

時刻の下に表示されているのは、ロック画面用の「ウィジェット」です。これは、アプリの情報の一部を常駐させる小窓のようなもので、アクティビティ、カレンダー、天気などの情報が、アプリを開かずロック画面だけで確認できるようになります。

  • ホーム画面の編集メニューからウィジェットを追加します。サードパーティ製アプリがウィジェットを提供することもできます

さらに、スポーツの試合、ワークアウト、デリバリーの状況など、現在進行中の状況を「ライブアクティビティ」枠でリアルタイムで追跡できるようになります。こちらも、情報確認のためにアプリを開く手間が大幅に減ります。

  • 画面下部に進行状況が常時表示される「ライブアクティビティ」。通知は下部に重ねて表示されるようになり、壁紙の中央が隠れません

多彩なロック画面を選んで使える「ロック画面ギャラリー」

大きな変化の2つ目は、複数のロック画面を用意して、切り替えて使えるようになる、というものです。Apple Watchの文字盤ように、TPOやその日の気分に合わせてロック画面を手軽に切り替えることで、より目的に合わせた使い方が可能になるというわけです。

  • 複数のロック画面をセットしておき、長押し＋スワイプで切り替え。いろいろなお気に入りを使い分けられます

  • Appleが提供する多彩なデザインから選べる「ロック画面ギャラリー」が提供されます。好きな写真を使う以外にもカスタマイズの幅が広がりそうです

ロック画面で「集中モード」を選択する

最後に「集中モード」との連携についても見ておきましょう。集中モードとは、iPhoneの通知やホーム画面の状態を目的別に制御する機能です。詳しくはこちらの記事でご紹介しています。

この集中モードが、ロック画面と連動するようになります。特定のロック画面を選択することで、関連づけられた集中モードが開始される、という仕組みです。仕事用、プライベート用、趣味の時間用など、自分の時間の使い方に合わせた集中モードの設定が、より直感的に手軽に活用できるようになりそうです。

  • ロック画面に集中モードを関連付け。ロック画面を切り替えることで、集中モードの設定も連動して変更されます