会議の出欠確認もGoogleカレンダーで

オンラインアプリケーションの『Google Apps』における強力なスケジュール管理ツールが「Googleカレンダー」である。各自のカレンダーを共有することで、Googleカレンダーは個人だけでなくグループのスケジュール管理にも活用できる。さらに、会議や飲み会といったイベントをカレンダーに追加した際には、参加者に招待状を送って出欠を取りまとめることが可能。しかも、招待状を送れば、参加者のGoogleカレンダーにも予定が追加される。

そこで今回は、他のユーザーをイベントに招待し、出欠を取りまとめる方法を紹介する(図1)。また、カレンダーを共有する方法で、他のユーザーに招待してもらう以外のアプローチ、具体的には社内ユーザーのカレンダーや公開されているカレンダーを共有し、自分のGoogleカレンダーで閲覧できるようにする方法についても見ていこう。

図1 今回はイベントにゲストを招待する方法を中心として、スケジュール共有の応用について見ていこう

イベントに同僚を招待する

Googleカレンダーに追加したイベントに他のユーザーを「ゲスト」として招待するには、まずカレンダー上のイベントをクリックし、表示される吹き出しで「予定の詳細を編集」をクリックする(図2)。図3のようなイベントの詳細編集画面が表示される。画面右側にある「ゲスト」の箇所で「ゲストに追加」をクリックしよう(図4)。テキストボックスが表示されるので、ゲストのメールアドレスを入力し、その下のチェックボックスでゲストの権限を選択したら、左上の<保存>ボタンをクリックする(図5)。

図2 カレンダー上のイベントをクリックして、吹き出しの「予定の詳細を編集」をクリック

図3 イベントの詳細編集画面が表示される

図4 「ゲストを追加」をクリックしよう

図5 ゲストのメールアドレスを入力して<保存>ボタンをクリック

招待状を送信するかどうかを尋ねるダイアログが表示されるので、<送信>ボタンをクリックしよう(図6)。ゲストには図7のようなメールが送信され、イベントへの出欠の意思表示をGmail上で直接行うことが可能。その際、ゲストのGoogleカレンダーにもイベントが自動的に追加される(図8)。イベントの詳細編集画面を再び開けば、招待したゲストの出欠状況を確認できる(図9)。

図6 <はい>ボタンをクリックして、招待状を送信しよう

図7 このような招待状のメールが送信される。Gmailで開けば、クリックだけで出欠の意思表示ができる

図8 招待状を送るとゲストのカレンダーにもイベントが追加される(は、そのカレンダーを共有している場合)

図9 イベントの詳細編集画面でゲストの出欠を確認できる

なお、イベントの日時を決める際には、詳細編集画面で「ゲストの予定と施設の空き情報を確認」をクリックするのが便利だ(図10)。ゲストのカレンダーを共有している場合は、自分やゲストのスケジュールを確認しながらイベントの日時を決定できる(図11)。

図10 「ゲストの予定と施設の空き情報を確認」をクリック

図11 カレンダーを共有している場合、スケジュールを見ながら日時を設定できる

同僚のカレンダーを自分から追加

Googleカレンダーの基礎のキソ(第3回)」では、招待してもらうことで同僚のカレンダーを共有したが、別の方法でもカレンダーを共有することが可能である。「カレンダー設定」画面を開き、<カレンダー>タブを選択すると、図12のような画面になる。ここで「共有:設定を編集」をクリックして、共有を設定する画面を表示する(図13)。この画面で「このカレンダーをドメイン"社名"のすべてのユーザーと共有する」というチェックボックスが用意されているのが、Google AppsにおけるGoogleカレンダーの特徴である(図14)。

図12 「カレンダー設定」画面で「共有:設定を編集」をクリックしよう

図13 共有を設定する画面が表示される

図14 ここにチェックが入っていると、社内の誰もが共有できる。このようなカレンダーを共有してみよう

ここにチェックが入っているカレンダーであれば、招待を経ずにカレンダーを共有して、スケジュールを閲覧できる。まず、Googleカレンダーの左側の「他のカレンダー」の箇所で「追加」をクリックし、表示されるメニューで<友だちのカレンダーを追加>を選択しよう(15)。図16のような画面が表示されるので、スケジュールを閲覧したい同僚のメールアドレスを入力したら、<追加>ボタンをクリックする。画面左側の「他のカレンダー」に同僚のカレンダーが追加され、自分のカレンダーで同僚のスケジュールを閲覧できる(図17)。なお、Google Appsの管理者がこの方法でカレンダーを共有すると、「他のカレンダー」ではなく「マイカレンダー」に同僚のカレンダーが追加される。

図15 「他のカレンダー」の「追加」をクリックして、メニューの<友だちのカレンダーを追加>を選択する

図16 メールアドレスを入力して<追加>ボタンをクリック

図17 「他のカレンダー」にカレンダーが追加される。これでスケジュールを閲覧できるようになった

また、社内での共有を有効にしていないユーザーや社外のユーザーのカレンダーを追加しようとすると、図18のようなリクエストを送信する画面が表示される。リクエストが承認され次第、カレンダーが追加され、スケジュールを閲覧できる。

図18 社内での共有を有効にしていない場合は、リクエストを送信する画面になる

公開カレンダーを追加する

Googleカレンダーでは、同僚や友人のカレンダーを共有するのと同様に、公開されているカレンダーを共有して閲覧することが可能。カレンダーの左側の「他のカレンダー」の個所で「追加」をクリックし、メニューから<公開カレンダーを追加>を選択しよう(図19)。Googleカレンダーに追加可能な公開カレンダーの一覧が表示される(図20)。各カレンダーの右側にある<カレンダーを追加>ボタンをクリックすれば(図21)、カレンダーが追加される(図22)。

図19 「追加」をクリックしてメニューの<公開カレンダーを追加>を選択しよう

図20 追加可能な公開カレンダーの一覧が表示される

図21 追加したいカレンダーの<カレンダーを追加>ボタンをクリック

図22 カレンダーが追加され、予定が閲覧できるようになった

その他にも、「他のカレンダー」で「追加」をクリックした際に表示されるメニューで<URLで追加>を選択すると、図23のような画面が表示される。Webサイトなどで公開されているGoogleカレンダーのURLを入力して<追加>ボタンをクリックすれば、そのカレンダーを自分のカレンダーに追加して、閲覧することが可能だ。

図23 URLが公開されているカレンダーを追加することも可能だ

著者プロフィール・小山文彦

株式会社ゴーガ代表取締役。ウェブ技術とデータ分析を切り口に、多様な企業向けサービスを展開。クラウドとガジェットを生かしたGoogle Appsの潜在的な可能性に注目し、SaaSプラットフォームの最右翼と期待する。Google Apps Authorized Resellerとして、啓蒙活動と関連ソフトウェア開発に力を入れている。