スマートフォンやノートパソコンの利用が日常的なものとなった現在、Gmailを使ったメールのやり取りは時間を選ぶことなくできるというのが当たり前になっています。とはいうものの、例えば休暇などでしばらく仕事のメールに対応できない、あるいは特定の時間になったら取引先に一斉通知メールを送りたい……といったように、メールのやり取りをする時間を選びたいことも少なからずあるのではないでしょうか。→過去の回はこちらを参照。

そこで今回は、メールのやり取りをする「時間」をコントロールするための機能について説明したいと思います。まずは、メールの送信時間をコントロールする方法について説明しましょう。

メールは通常、書いてから「送信」ボタンを押すとすぐ送信されてしまいますが、Gmailでは指定の日時にメールを送るよう設定することが可能です。そのためにはまず、メール作成画面の「送信」ボタンの隣にある「▼」をクリックし、ボタンの上に「送信日時を指定」という項目が現れたらこれをクリックしましょう。

  • Gmailテクニック 第63回

    メールの送信日時を指定するには、メール送信ボタンの隣にある三角マーク(1)をクリックし、「送信日時を設定」(2)を選択する

すると「送信時間の設定」というダイアログが現れるので、「明日の午前」「明日の午後」「月曜日の朝」のうちいずれかを選ぶことで、それらの日時にメールを送信することができます。

  • Gmailテクニック 第63回

    ダイアログが現れたら3つの項目(1)のうち1つを選ぶか、「時刻と時間を選択」(2)を選ぶ

もっと日時を細かく指定して送信したいのであれば、先のダイアログから「日時と時刻を選択」を選びます。すると日付と時間を選ぶ画面が現れるので、好みの日時を指定した後に「送信日時を設定」をクリックすれば、指定の日時にメールが送信されるようになります。

  • Gmailテクニック 第63回

    日時を指定して「送信日時を設定」をクリックすれば、指定した日時にメールが送信される

なお、送信日時を指定した送信予定のメールは「予定」のラベルが付与されるので、ラベル一覧から「予定」を選択すると送信予定メールの一覧を確認できます。

  • Gmailテクニック 第63回

    送信日時を設定したメールは、ラベル一覧から「予定」タブを選ぶことで確認できる

この一覧からメールを選択した後、「送信をキャンセル」を選択して日時の指定をキャンセルすればメールは「下書き」ラベルに移るので、通常のメールとして送信する、あるいは日時の指定をし直すことも可能です。

  • Gmailテクニック 第63回

    送信予定のメール送信をキャンセルするには、該当するメールを開いた後「送信をキャンセル」をクリックすればよい

また、長期休暇などで仕事のメールをしばらく使わない、あるいはフライト中でしばらくメールのやり取りができないなど、Gmailを使わない・使えない時間が発生する時には「不在通知」を設定しておくと安心です。不在通知を設定すれば、自分宛てにメールを送ってきた相手に不在である旨のメッセージを自動送付してくれるので、自分がメールをやり取りできない状態にあることを分かりやすく伝えられるようになります。

不在通知を設定するには、設定の「全般」タブにある「不在通知」の項目で、相手に送信するタイトルとメッセージを入力してから「不在通知ON」を選択し、さらに「変更を保存」をクリックすればOKです。「休暇前日に不在通知を指定しておきたい」という場合は、「開始日」「終了日」に期間を指定しておくのがいいでしょう。

  • Gmailテクニック 第63回

    設定の「全般」タブにある「不在通知」で、通知内容や開始・終了日などの条件を設定(1)した後「不在通知ON」(2)を選び、「変更を保存」(3)をクリックすれば不在通知を設定できる

ただし不在通知は、迷惑メールやメーリングリスト宛てには送られないものの、裏を返せばそれ以外のメールには自動的に送られてしまうので、不在を伝えたくない人にも不在であることが伝わっていしまうという問題が出てくるかと思います。そんな時は「連絡先に登録されているユーザーにのみ返信する」にチェックを入れておけば、連絡先に登録されていない人には不在通知が送られなくなるので安心です。

なお、不在通知の必要がなくなった時は手動で「不在通知OFF」に切り替えてから「変更を保存」をクリックしましょう。あらかじめ終了日を指定していた場合は、終了日が過ぎれば自動的に不在通知がオフになります。

24時間常時インターネットに接続しているからといって、24時間パソコンやスマートフォンの前に構えてメールのやり取りをしているというのはしんどいものです。これら時間をうまくコントロールできる機能を活用し、負担を減らすことも覚えておくといいのではないでしょうか。

著者プロフィール: 佐野正弘

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。