Twitterのアプリやウェブサイトのルック&フィールが変わったことが話題になっている。

今後数日をかけて全ユーザーに浸透していくようだが、手元の端末はすべて入れ替わった。アプリのバージョンだけに依存するわけではなく、サービスから送られてくるデータにも依存するようで、最新のバージョンを使っているからといって必ずしも変わるというわけでもないようだ。

アイコンは四角形から丸型に

大きく変わったのは、それぞれのツイートの頭につく各ユーザーのプロフィールアイコンが四角形から丸型になったことだ。これは添付画像との違いをはっきりさせるためのデザインだという。

iOS版のアプリでは、他のサイトへのリンクをクリックしたときに、それをSafariが開くのだが、リーダー表示が利用できるようになった。これはかなり嬉しい変更だ。リンクを開いても、サイトによってはスマホの画面で読むのが困難なページに飛ぶ場合もあり、そのようなときは、Safariで開き直してリーダー表示していたが、そのワンクッションが必要なくなった。これは、アクセシビリティの選択肢を増やしたということだ。

フォントサイズの設定がなくなる

ところが、Androidアプリでは、こともあろうにフォントサイズの指定機能がなくなってしまった。どうやらシステムのフォント設定に依存するように変更が加えられたようで、連動はしているのだが、これまでのように自由な文字サイズへの変更ができなくなってしまっている。iPhoneのフォントサイズ指定は以前のままなので、何か特別なポリシーがあるようではなさそうだ。もっともiPhoneでは最大サイズに指定してもまだ小さいとは思う。

ちなみにAndroid OSは、端末によってはズームとフォントサイズの指定の両方ができるようになっている。ズーム機能を使うことで、かなり大きなフォントで各ツィートを表示できるのでまだ救われているが、ズーム機能をサポートしていない端末では、これまでよりも大幅に文字が小さくなってしまった。個人的にはこれでとても困っている。

Twitterは、個人のつぶやきをコンテンツにしているサービスだ。そんなサービスが文字の可読性を左右する機能を、こうしたカタチでなくしてしまうのはどうかと思う。

手元で使っているズーム機能がサポートされない端末では文字が小さい。以前は、5型程度のコンパクトなスクリーンでも、望みの文字サイズで表示ができたので重宝していたのだが、それができなくなってしまった。

デザインも大事だが、使い勝手も重要

スマートフォンのスクリーンは、凝視すればするほど周りが見えなくなる。歩きスマホは危険だが、電車の中で立ったままちょっと覗くにしても、自分の視力の限界よりも、ちょっと大きな文字にしておけば、スクリーンからの距離をとることができるので、それによって視界が確保できる。つまり、スマホの画面を見ていても、周りに気を遣うことができるわけだ。その分危険と遭遇することも少なくなる。それに、文字が大きければ読むスピードも速くなる。今回の変更で、端末によっては個人的に以前の1/3程度のスピードになってしまった。これはつらい。

耳にはヘッドフォン、目は小さなスマホの画面に釘付けではろくなことが起こらないと思う。いわゆる没入感を追求するイマーシブがトレンドだが、それが求められるものもあれば、そうでないカテゴリもある。

Twitterがイマーシブである必要はないように思うのだがどうだろうか。デザインも大事だが、使い勝手も重要だ。ぜひ再考していただきたい。

(山田祥平 http://twitter.com/syohei/ @syohei)