ソースネクストがユニバーサルタグ型のスマートタグ「Pebblebee」の販売を開始した。Pebblebeeは、Appleデバイスの「探す」とGoogleの「デバイスを探す」の両方に対応したスマートタグだ。

キーホルダー的に使えるクリップ型、名刺入れや財布などに入れやすいカード型はすでに販売中で、これらの製品に加わる新製品としてユニバーサルタグ型が発売された。

  • 「Pebblebee ユニバーサル」のタグ型モデル。26×40×45mmと小さいサイズかつ、6.5gと軽くお財布やカメラ、PCなどアイテムを問わず忍ばせられる

大事なモノに取り付け、見当たらない時はスマホで探す

Pebblebeeを大事なものに取り付けておくと、それが見当たらないときに、ペアリングしたスマホでその場所を特定することができる。同社から製品の提供を受けて実際に試させてもらったが、使い始めるのも簡単だった。

iPhoneやAndroidスマホがOS標準で提供する機能なのでめんどうがなく安心だ。製品本体のハチのマークがボタンになっていて、それを2回カチカチッとダブルクリックするだけでペアリングができる。

不用意に別のユーザーがペアリングできないように、明示的に登録を解除しない限り、初期化しないと別のスマホへのペアリングはできないようになっている。だが、悪意があれば自分のためのタグが、いつのまにか自分の位置を他人に特定させるために使われるようなことはできてしまう。

そういう意味では露出しないところに取り付けるというのがよさそうだし、少なくとも毎日、本当に自分のそばにあるかどうかをチェックすることも必要そうだ。

特別な設定なくAppleとGoogleの「探す」ネットワークに対応

登録しておけば、大事なものが見つからないときに、地図でおおよその位置を特定したり、近くにある場合は音や光でも位置を知ることができる。

今回発売されたユニバーサルタグ型はSDメモリーカードを少し縦長にしたくらいのサイズ感で厚みもメモリカードの2枚重ねくらいだ。重量も6.5gと軽く携行にも負担にならない。リモコンやカメラ、メガネケースなどに貼り付けておくのも容易だ。

Appleの「探す」なら純正のAirTagやサードパーティ各社の製品がある。Googleの「デバイスを探す」はGoogleアカウントを設定できるデバイスを探すことができる。Pebblebeeはその両方に対応している製品だ。Pebblebee専用のアプリをインストールすることなく簡単に使えるのがうれしい。

Appleデバイスの「探す」とGoogleの「デバイスを探す」は別のネットワークだ。それぞれの既存ユーザーのスマホとBluetoothで通信して位置情報を特定し、その情報を暗号化して匿名で送信、所有者だけに位置を伝える。

地図の表示にはスマホのアプリを使う。デバイスの近くまで行けば、Pebblebeeと直接の通信ができるようになり、音や光を出すことで失せ物発見となるわけだ。iPhoneとAndroidスマホ、エンドユーザーとしてどちらを使っている場合でも、それぞれのネットワークに参加して、知らないうちに他人の失せ物探しに貢献しているというわけだ。だったら自分もその恩恵をこうむれたほうがいい。

残念なのは、デバイスとして登録したPebblebeeが、スマホのアプリからはちゃんと見えて位置などを確認できるのに、PCやスマホの汎用ブラウザからは見えないことだ。たとえばAndoroidスマホの場合なら、異なるデバイスでも同じアカウントであればアプリで認識できるのに、ブラウザでは存在が見えない。ここはもう少しなんとかならなかったものかと思う。

お守り代わりに携行、役に立つ日が来ないことを祈る

また、仕組み的に本体は常時電源オンである必要がある。本体内にバッテリを内蔵しているが、機能を維持し続けるためには定期的な充電が必要だ。

今回発売されたタグ型は一回の充電で最大8カ月使える。ざっくり半年に一度充電すればよさそうだ。このくらいの頻度での充電だと、充電が終わったところで予定表などに次の充電タイミングを入れておかないと保守を忘れてしまいそうだ。付属の充電ケーブルをどこにしまい込んだかも、その予定情報に書き込んでおくといい。

個人的には半年に一度、テレビなどの報道で防災を意識しやすい3月11日と9月11日を充電の日とし、この日に、モバイルバッテリなど身の回りの防災グッズの充電状況や消耗品の状態を確認するようにしている。

こうしたデバイスが役にたつ日がこないほうがラッキーなのだが、お守り代わりに、毎日必ずカバンに入れて携行するアイテムに装着して持ち運んでいると、気持ち的にとてもラクチンだ。