ファーウェイ・ジャパンが、ビジネス書作家の戸田覚氏をゲストスピーカーに迎えたメディア向けのイベントを開催した。テーマは「新生活で選びたいデバイス選びのポイント」だ。

  • ファーウェイが開催した「新生活で選びたいデバイス選びのポイント」イベントの様子。ビジネス書作家の戸田覚氏が、学生向けのパソコン選びを解説した

YouTubeなどで、積極的に各社の製品レビューを展開する戸田氏だが、チャンネル登録者数を増やすコツは、とにかくコメント返しを丹念にという地道な努力につきるという。その過程で、とにかく戸田氏のもとには、これからノートパソコンを購入しようと考えている若い世代からの質問が数多く寄せられ、場合によってはメーカーに取材をするなどして、的確なリプライを返しているという。

学生生活でパソコンに求められること

そんななかで、わかってきたのは、若い世代がパソコンのことをよく知らないという事実だった。コロナ禍のおかげでバイトもできず若者は想像以上にお金がないと思われるが、買いたくないのに買わなくてはいけない状況で、今、あたふたしているというのが現実だと戸田氏。なのに、どんなパソコンを買えばいいのかわからないらしい。

戸田氏の取材は、そんな若者たちにも及ぶ。わかったのは、とにかく大学生活4年間は使えるパソコンが欲しいということ、そして、学生は重さを気にしないということだ。持ち運びは自宅と学校の往復だけだ。だから1.5キロあっていいのだそうだ。とにかく重さより値段ということで、ストレージの容量なども気にしない。これはクラウドストレージがあるから、それでいいが、メモリー容量のことだけは言ってあげて、多少は奢る(余裕のある構成にする)ことを考えないと、4年間をもたせることは難しい現実を教えてあげないといけないと戸田氏は考える。

Officeアプリは学校がライセンスを取得

もうひとつのポイントはMicrosoft Officeアプリのプリインだ。かつては必須だとされていたWordやExcelなどのアプリだが、今は、それがパソコンに入っていないことが重要だと戸田氏はいう。なぜなら、ほとんどの場合、普通は学校がライセンスを取得して学生に配布するからだ。となると、プリインされたものは無駄になる。プリインがなければ、その分、パソコンの価格は安くなるし、場合によってはその予算を大容量のメモリーを搭載した製品の購入にまわせる。選択肢が増えるわけだ。

さらに、最近の人は光沢画面のグレア液晶を好み、非光沢の画面なら、そこに抵抗なくフィルムを貼って光沢にしたりもするようだ。これもパソコンのヘビーユーザーからすると驚くべきトレンドだ。その一方で、学校に行く機会は激減し、行っても外のベンチなどでパソコンを開く。だから少しでも明るい液晶がいい。とにかくラフに使っても傷が気にならないのがよくて、そういう意味では美しい塗装よりも、MacBookのような素材に近いものを好むようだ。

ACアダプターも意外な注目ポイント

また、意外なのは映像出力のためのHDMIポートがないと困るということだ。戸田氏によれば、学生にとってこのポートはもっとも重要らしい。というのも、学校にあるテレビやプロジェクターは古いものが多いからだという。

最新の装備としては、これから4年間ということを考えるとWi-Fi 6は必須と考えたいところだが、学生はそんなことは気にしない。

それでもACアダプターだけは留意したほうがいいと戸田氏はいう。各社のパソコンに同梱されているACアダプターは、USB PDでType-Cプラグを使って充電するものに移行している最中だが、多くのメーカーの製品は、Type-Cケーブルがアダプターに直付けされている。

いざ充電しようとしたらケーブルを忘れたといったことがないので、便利なようではあるが、ケーブルを差し替えられないというデメリットもある。つまり、若い世代に人気のiPhoneを充電するのに、Lightningケーブルを使うことができないのだ。もちろん断線などのときにケーブルだけを交換することもできない。そこのところはわかっておいた方がいいと戸田氏。まあ、今は、汎用のUSB PDアダプターが各社から豊富に発売されているので、別途調達ということも視野にいれたほうがいいかもしれない。

イヤホンはマルチポイント機能をチェックしよう

一方、若者にとっては、イヤホンは普通ワイヤレスでケーブル付きのものはわざわざ有線イヤホンというらしい。その選び方として、戸田氏はマルチポイント機能の有無をチェックすべきという。

マルチポイントはマルチペアリングと混同しやすい。複数のデバイスとペアリングできるのがマルチペアリングだが、2つ以上のデバイスと同時に通信ができるのがマルチポイントだ。このことで、パソコンにイヤホンを接続してオンライン授業を受けているときにも、iPhoneの着信や通知を受けて通話ができたりもする。

さりげなく「新生活で選びたいデバイス選びのポイント」を列挙していく戸田氏だが、それらを満たしていく製品としてHUAWEI MateBook 14 2020 AMDが選択肢に残るように展開されている点はさすがだ。

とはいうものの、そんなことは当たり前だろうとパソコンに詳しいユーザーなら思うことが、当たり前ではないのが若い世代だということが伝わってきた。多くの若者との対話による取材で、それがわかってきたという戸田氏。ビジネス書の著者として知られる戸田氏だが、同氏が今後出版する著書にも、ちょっとした変化をコロナ禍はもたらすのかもしれない。