KDDIとローソンは12月5日、少子高齢化や買い物難民といった課題に悩む地域を抱える自治体に、テクノロジーを活用した新趣向のローソン店舗を2026年夏に開設すると発表した。第一弾として、高度成長期に開かれた大阪府池田市の伏尾台ニュータウンを選定。通信や電気・ガスなどの対人相談がオンラインでできるコーナーやリモート接客レジを設置するほか、Starlinkなどの活用で災害時の支援拠点としても活用する。ドローンやロボットによる配送や自動巡回の自動運転モビリティなど、次世代のテクノロジーの活用の場としての活用も狙う。2030年までに、同様のコンセプトのローソン店舗を全国100か所に展開する。
大阪府池田市は、大阪の都心部へのアクセスが良好な自治体として知られるが、かつての高度成長期に続々と開かれた市内のニュータウンは中心部の駅からバスで20分近くもかかり、少子高齢化や空き家の増加、老朽化などが課題となっている。今回、そのような課題を持つ伏尾台地区が新趣向のローソン店舗の舞台に選ばれた。
新趣向のローソンでは、KDDI本社のある高輪ゲートウェイのローソン開設で得た知見をもとに、さまざまな最新テクノロジーを盛り込む。
まず設けるのが、オンラインでさまざまな困りごとを専門スタッフにオンラインで相談できる「Pontaよろず相談所」。電気、ガス、通信などのインフラ契約などの相談が店頭の専用端末でできる。将来的には、リモート医療や服薬指導などもできるようにしたい考え。
人手不足の解消のため、24時間オンラインで接客できるリモート接客も取り入れる。接客は人間が行うため、人ならではの「温かさ」が提供できることも売りにする。オンラインでできるので、オペレーターは複数の店舗を掛け持ちできて業務の効率化が図れるほか、海外に住む人や体が悪く外出できない人も働けるようにする。
店内のイートインカフェは小上がり式で広い作りにし、地域の人が集まってくつろげる場所にし、知らない人とも触れ合えるように工夫。さまざまなイベントを開催する広場も用意する。オンデマンド交通のmobiを活用し、移動が困難な高齢者も気軽に来店できるようにする。
災害時は、店内に設置した蓄電池やソーラーパネルをもとに営業を継続するほか、StarlinkでWi-Fi経由のネットワーク接続を提供する。スマホの充電も提供する。
テクノロジーを活用した特区と指定できれば、ドローンポートを各地に設置し、ドローンを用いた配送や災害時の状況把握に活用する。
今回、大阪府池田市が選定されたのは、ローソンの竹増貞信社長が生まれ育った地だから、ということもある。古いニュータウンの高齢化や人口減少に対し、ローソンとして何かできないかと考えていたなか、池田市の土地の有効活用の公募があることを知り、応募したという。無印良品による住宅リノベーション、集会所を映画館にする、地域内の畑でスマート農業を実施する、などの取り組みで若い人を集めて地域活性化につなげたいとした。
KDDIの松田浩路社長は、KDDI本社のある高輪ゲートウェイのローソンで展開しているさまざまな技術をパッケージ化し、池田市の店舗で展開したいと意気込む。池田市のような課題を持つ自治体は全国的に見られることから、ここでしっかりとモデルを構築して将来的には全国にも展開したいとした。










