iPhone 7以降、すべてのiPhoneから「イヤホンジャック」が姿を消しました。以来、多くのiPhoneユーザはAirPodsなどのBluetoothイヤホンを選択してきましたが、音質面で有利で充電の必要がない有線接続のイヤホンを好むユーザはいまも多数存在します。

iPhoneで有線イヤホンを利用するときには、LightningまたはUSB-Cからデジタル出力されるオーディオ信号をアナログ信号に変換し、有線イヤホン用の端子から出力します。その役割を担うのが「イヤホン変換アダプタ」などの装置で、種類としてはオーディオ機器に分類されます。

そのイヤホン変換アダプタ、数百円から数千円のものまで、価格に開きがあります。デザインやケーブルの品質など、価格差にはさまざまな理由が考えられますが、理由のひとつは「DAC」にあります。

イヤホン変換アダプタの端子内部には、DAC(Digital-Analog Converter)と呼ばれるデジタル信号をアナログ信号に変換するチップが内蔵されています。世に流通しているDACチップにはさまざまな種類があり、その性能と品質の違いが価格差として現れるのです。

扱えるサンプリング周波数の大きさは、そのひとつです。Lightning搭載のiPhoneに付属していたイヤホン変換アダプタ(Lightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ)は最大48kHzですが、USB-Cのイヤホン変換アダプタは最大96kHzという製品が珍しくありません。

人間が聴き取れる音量にするための回路(アンプ)の違いもあります。イヤホン変換アダプタに内蔵されているような小型DACチップはアンプ一体型が多く、出力の大きさなどアンプ部分の性能も含めDACチップの品質、ひいては価格差となります。

とはいえ、価格差の大きいイヤホン変換アダプタを聴き比べても、明確な品質差を感じられるとは限りません。オーディオは趣味性の高いものだから買って満足できるかどうかが重要、と割り切って考えるほうがすっきりすると思いますよ。

  • イヤホン変換アダプタに価格差がある理由は?