電話(キャリア通話)を機能停止するつもりはないけれど、データ通信量を節約したいのですね? 「設定」→「モバイルデータ通信」にある「モバイルデータ通信」スイッチをオフにすれば、モバイル回線を経由した一切のパケット通信がただちに停止され、以降データ通信料は発生しなくなります。

データ通信が停止されてもキャリア通話とSMSには影響しないため、電話の発着信とSMSの送受信は変わらず利用できます。電話できないと困るけれどデータ通信料を節約したい、という状況にピッタリの対策ですが、いくつかの注意点があります。

ひとつは、外部とのコミュニケーションに支障が出ることです。Wi-Fiや他の端末のインターネット共有(テザリング)を利用しないかぎり、インターネットと遮断されることになるため、アプリからの通知やメール、MMS、LINEやFacebookメッセンジャーなどのメッセージは届かなくなります。インターネットとの接続を前提としたアプリも利用できなくなるため、iPhoneの利便性は大幅に低下します。

一部のアプリがインターネット上のサーバと定期的に通信すること(アプリのバックグラウンド更新)にも、留意しておきましょう。バックグラウンド更新が途絶えると、アプリを最新の状態に保てなくなり、大切なデータが自動保存されないなどのデメリットが生じます。なお、こちらもWi-Fiやテザリングの利用で解決できます。

電話に関連する機能が使えなくなることもあります。たとえば、iOS 17で登場した「ライブ留守番電話」の文字起こし機能はデータ通信を必要とするため、Wi-Fiやテザリングを利用しないかぎり動作しません。

「モバイルデータ通信」スイッチをオフにすると、手っ取り早くデータ通信料を節約できますが、その一方で多くのアプリはデータ通信に依存しています。ネット動画の視聴はほどほどにする、ストリーミングの音楽はダウンロードしてから聴く、といった地道な節約がデータ通信料節約の正攻法なのではないでしょうか。

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