鏡に映る顔が自分の顔、それは間違いではないものの正確とはいえません。鏡に映っているのは「左右が反転した自分の顔」で、他人は反転していないときの自分の顔を見ているからです。
iPhoneのフロントカメラは、鏡と同様に左右が反転した状態で自分の顔をディスプレイに映します。そのとき、文字が書かれた印刷物を掲げていれば、文字も左右反対に映っていることを確認できるはずです。つまり、iPhoneは「鏡で自分を見ることに慣れたユーザのために、鏡のようにセルフィーのプレビューを見せてくれている」のです。
しかし、ややこしいことに、いざシャッターを切るとiPhoneのカメラは他人の目線で写真を記録します。初期設定のままフロントカメラに切り替えてシャッターを切ると、文字が書かれた印刷物は左右反転していないはずです。撮影後の写真を確認したとき、ディスプレイに映っているときには左右反転していたのになぜ? と思うかもしれませんね。
この問題は、「設定」→「カメラ」画面にある「前面カメラを左右反転」スイッチをオンにすることで解決できます。スイッチがオフ(初期設定)のときは他人の目線でセルフィー写真を記録し、オンのときは自分の目線で鏡像のセルフィー写真を記録する、というわけです。
このスイッチは、静止画にかぎらず動画撮影のときも機能します。静止画にくわえて短い動画も記録するLive Photosについても、スイッチの設定が反映されます。他人が見た自分と鏡に映る自分のどちらかを選ぶことになりますが、必要に応じて設定を見直してみては?