Riot Gamesは6月23日早朝(日本時間)、Masters Torontoのショーマッチにおいて新マップ「カロード」をお披露目しました。例によって先行体験サーバーがメディア・インフルエンサー向けに公開され、マイナビニュースも参加してきました。

忙しい方向けにまとめておくと、マップは広いわりに長い射線は多くなく、コンパクトに立ち回っていく必要がありそう。新武器スキン「フェーズガード」は持ち方・構え方自体が異なるアルティメットティア仕様で、中でも筆者はアウトローの武器鑑賞モーションがとても気に入りました。

  • 『VALORANT Act IV』では新マップ「カロード」実装。アルティメット新武器スキン「フェーズガード」も

広がる塩の平原──SEASON 2025 // ACT IVで新マップ「カロード」実装へ

新マップ「カロード」は、レディアナイト塩を採掘する施設として再利用されているというフランスの城下町を模したエリア。オメガアースの過酷な気候変動によって荒廃した土地が舞台になっており、中世の街路に産業設備を再配置した多層構造の防衛ラインが特徴とのこと。攻撃的なアビリティのプレッシャーを軽減しつつ、2つのサイトに3レーンからアプローチするスタイルに仕上げられています。

これまでの新マップと異なり実装当初からコンペティティブ向けマッププールに加えられ、プレイヤーは自身のRRを賭けて新マップでプレイすることに。負けるとRR減少が50%オフ、勝つと100%のRRを獲得できるという特別な保護も行われており、個人的にはなかなかいい施策なのではと感じます。

  • フランスの城下町がモチーフなんだとか。建築物には強い風で何かの結晶が固着しています

  • サイト中の構造も複雑。見るところが多そうです

  • アタッカー側スポーン全景

──「カロード」をデザインする際に目標としたことは何ですか?

VALORANTは、この5年間で大きく進化しています。「カロード」では、これまでに学んだことを確実に反映させつつ、試合がエージェントのユーティリティーに圧倒されてしまうような、プレイヤーが直面している新たな課題に取り組もうと考えました。「カロード」の基礎はコア3レーンのタクティカルFPSマップであり、特に多層構造の防衛ラインに焦点を当ててデザインされました。

それにより、ディフェンダーはサイト内でのプレイの機会が増え、アタッカーが大量に投じるユーティリティーの猛攻をしのぎやすくなります。また、スパイク設置後にサイト外から行われるプレイも制限される設計となっています。そのため各サイトは通常よりもやや複雑な構造となっています。一方で、バランスを取るために中央は比較的シンプルに設計され、強力なローテーションの選択肢を確保しつつ、マップ全体の制圧において重要な位置を占めるようになっています。

「カロード」が、VALORANTにおけるユーティリティーへの依存を軽減しながら、綿密なプランと戦略の精確な遂行に報いるマップとなること、そして、あらゆる選択の意味の重要性が高まることを願っています。(Joey Simas、VALORANTのリードマップデザイナー)

──「カロード」をデザインするにあたって、何からインスピレーションを得ましたか?また、このマップで伝えたい重要なコンセプトは何ですか?

「カロード」はオメガアースを舞台にした3つ目のマップであり、ファーストライトがこの世界の気候に劇的な変化をもたらしたことを表現したいと考えました。ファーストライトによって「カロード」周辺の水分が蒸発し、広大な塩の平原が露出してレディアナイトの超巨大積乱雲が発生する条件が生み出されました。

この嵐が吹きつける激しい風によりマップ全体の建造物に塩の結晶が生じ、独特なビジュアルを形づくっています。マップの片側はフランスの城から、もう片側は伝統的な村の構造から着想を得ており、両エリアの違いが際立つようになっています。

また、「カロード」は周辺の景観の作り込みがこれまでで最も野心的なものとなっており、プレイヤーは移動するトラックや列車、遠方にアトラスの輸送艦、そしてさらに地平線上には活発な超巨大積乱雲を見ることができます。(Daniel McGowan、VALORANTのアートディレクションのシニアマネージャー)

──「カロード」に関して他に何かプレイヤーに伝えたいことはありますか?

プレイヤーに新マップの習得を促すための新たな取り組みとして、「カロード」はパッチ11.00のリリースと同時にコンペティティブキューでプレイ可能になります。最初の2週間は、「カロード」で敗北した際のRRの減少量が50%軽減されます。

ただし、勝利した場合は100%のRRを獲得できます。これによって、誰もが自分のランクが低下する不安を感じることなく、このマップをコンペティティブ環境で体験し、学ぶことができると考えています。(Armand Asdourian、VALORANTのゲームプロダクトマネージャー)

ヴァンダルの持ち手が違う、新スキン「フェーズガード」

Act IVでは新マップ実装に加えて、新武器スキン「フェーズガード」も投入予定。ゴースト、ブルドッグ、アウトロー、ヴァンダル、メレーの5つがセットになっています。価格についてはわかりませんでしたが、エヴォリ・ドリームウィングスやエルダーフレイム、レディアント・エンターテイメント・システムなどと同等のアルティメットティアに属していたのでお高くなりそう。

キルバナーに倒した対象の顔が表示されたり、周囲一帯を包み込む球体を発生させるなどド派手な演出を備えていますが、やはり武器の持ち手自体が異なっている点が見どころ。ヴァンダルはアングルグリップのようなものを装着しており、これまでと構え方が異なります。ゴーストもやや傾けて構えているほか、個人的にはアウトローのスコープが気になりました。ホログラフィックとスコープを組み合わせたハイブリッド光学サイトを搭載し、武器スキンを眺める動作でスコープを折りたたむ様子を実際に楽しめます。

  • 新スキン「フェーズガード」

  • なんだか傾いているゴースト。かなり撃った感じが異なります

  • 武器を眺めると片手でスライドを引き薬室をチェックする新アニメ付き

  • ヴァンダルの持ち手もハンドガードをしっかり握るスタイルに変更。武器を眺めるとマグチェックします

  • アウトローのハイブリッド光学サイトをぱきっと折りたためて感動。もちろん戦闘中のスコープ倍率が可変になるわけではありません

  • メレーは常に逆手持ち。キャラクターの右腕がよく見えます

ちなみに何人かのキャラクターにも性能調整を実施予定。ウェイレイは全体的にアビリティの動作時間が短縮され、武器の取り出しも高速化したことで快適に使えるようになりそう。ソーヴァのリコンやドローンはかなりうるさくなり、レイナのリーアが壊しやすくなり、フェニックスのカーブボールがゆっくり飛んだりネオンのスタンが遅くなったりと、プレイフィールに影響しそうな変更も多々ありました。

  • フェニックスのフラッシュは心構えがあれば避けられそう。レイナのフラッシュはヴァンダル2発で破壊できます

Act IVは6月26日リリース予定! ランクリセットは少しだけ抑制か

新マップと新武器を引っ提げたAct IVは6月26日リリース予定。例によってランクリセットが予定されていますが、今回は若干減少するRRが抑制される模様。超上位帯の方々はいきなりアセンダント1に落とされず、アセンダント3からのプレイになることでマッチングの正常化も行われそうです。

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