乾燥機能まで高性能な洗濯機といえばドラム式洗濯乾燥機ですが、本体サイズの大きさや価格で諦めている人も多いはず。そんななか、パナソニックは2025年1月にコンパクトかつ20万円以下という新シリーズ「ななめドラム洗濯乾燥機 SDシリーズ」を発売しました。
新シリーズは無線LAN機能搭載のUタイプ「NA-SD10UAL」と、温水機能を搭載したHタイプ「NA-SD10HAL」の2モデル。価格はオープンで市場想定価格はともに197,000円前後です。購入しやすい価格となった今回の新製品、他社のコスパドラム式洗濯機となにが異なるのか? 気になる実機を実際の一軒家にてチェックしてきました。
「そもそもドラム式を搬入できない」の声に応えた新製品
SDシリーズは洗濯容量10.0kg、乾燥容量5.0kgのドラム式洗濯乾燥機。本体サイズはいずれも幅60×奥行き65×高さ96cm。パナソニックの高機能ドラム式洗濯乾燥機「LXシリーズ」上位モデルと比較すると一回りコンパクトという特徴があります。
日本では洗濯機を脱衣所に設置することが多いですが、多くの脱衣所は広さが1坪程度。しかも、シンク横に洗濯機置き場を配置することが多いため、設置可能な洗濯機の幅や奥行きには制限があります。
パナソニックによると、ドラム式に対するニーズは高いものの「洗濯機を置く場所が狭い」という理由でドラム式を諦める人も多いそう。さらに、洗濯機置き場のサイズに余裕があっても、搬入経路が狭くて設置ができず、製品を自宅まで配送したもののそのまま持ち帰るケースもあるといいます。
また、LXシリーズは全モデル高さが1m以上あるところ、SDシリーズは本体の高さが96cmと低め。このため、水栓位置が低い家庭でも洗濯機と干渉しにくいというメリットもあります。
“日本仕様”へのこだわりと価格のバランス
ところで、いまはパナソニック以外のメーカーからもコンパクトサイズかつ発売時の価格が20万円前後というドラム式洗濯乾燥機が発売されています。ただし多くの場合、コスパの良いドラム式は中国・ヨーロッパなどの製品を日本向けに仕様変更したもの。このため、じつはよくチェックすると日本のドラム式の仕様とは微妙に異なる部分もあります。
たとえば、日本で開発したドラム式のほとんどは揺れを抑える「流体バランサー」を内蔵していますが、海外ベース製品の多くは内蔵していません。海外ではコンクリートなどの上に洗濯機を設置することが多いため、日本ほど振動を気にする必要がないからだと思われます。一方、SDシリーズはすべての開発を日本のパナソニックが行っているため、20万円前後の価格帯ながら制振性能や使い勝手は日本仕様のままです。
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SDシリーズの糸くずフィルター。低コストなドラム式洗濯機の多くは糸くずフィルターに排水パイプが隣接。フィルターを外す前に手動排水しないと床が水浸しになることもありますが、SDシリーズはそういった手間が必要ありません
この価格帯のため、SDシリーズの乾燥機能はもちろんヒートポンプ式ではなくヒーター式を採用しています。ただし、ただのヒーター式ではなく、室温プラス約15℃という「低温ヒーター」を採用。低温なので乾燥時間はやや長いものの、衣類を傷めにくいうえ乾燥中に脱衣所などが暑くなりにくいというメリットがあります。
便利さ? 洗濯性能? 2モデルの機能の違いをチェック
2モデルともにLXシリーズなどでも人気の濃密泡と高浸透バブルシャワーで汚れを落とす「スゴ落ち泡洗浄」に対応。ただし、もちろんモデルごとの違いもあります。たとえば「スマートに使える」がコンセプトのUタイプは無線LAN機能搭載で外出先からも洗濯スタート可能。さらに、本体に搭載していないコースをアプリから運転できる「アプリ専用コース」にも対応しています。
一方「洗い方にこだわる」がコンセプトのHタイプは温水洗浄に対応。寒い季節でも洗剤の効果を最大限発揮できるぬるま湯での洗濯や、除菌ができる60℃での洗濯まで可能です。
このほか、大きく異なるのが洗剤の自動投入機能。Uタイプは液体洗剤・柔軟剤自動投入機能を搭載していますが、Hタイプは液体洗剤自動投入機能のみ。柔軟剤は手動で投入する必要があります。
実際に購入するとなると、なかなか悩ましい選択肢ですが、日本仕様の使いやすいドラム式洗濯乾燥機が「コンパクト」かつ「買いやすい価格」で登場したのは嬉しいところ。いままでサイズや価格の問題でドラム式を諦めていた人に、ぜひ一度チェックしてほしいシリーズだと感じます。