Q:さまざまな記号や読み方のわからない漢字を入力するには、どんな方法がありますか?

A:Macで文字ビューアを使う方法や漢字をパーツに分解して入力する方法、iPhoneで手書きする方法などを紹介します

本連載の前回記事では、「é」などのようにキーボードに書かれていない文字や記号を入力する方法を取り上げました。

今回も、さまざまな文字や記号を入力する方法を紹介します。

文字ビューアを開いて探す

Macでさまざまな文字や記号を探せるのが「文字ビューア」です。

  • 文字ビューアが開きます。この図は文字ビューアが小さく表示されている状態です。右上のアイコンをクリックします

  • 文字ビューアが大きく表示されます。このように、右上のアイコンのクリックで大小2種類の表示を切り替えられます

  • 左側に分類が表示されています。探したい文字や記号の分類をクリックし、右側で探します。見つけた文字をダブルクリックして書類に入力します

  • 左側の分類で「漢字」をクリックするとこのような表示になります。部首が画数順に並んでいるので、探したい文字の部首をクリックし、右側で文字を見つけてダブルクリックして書類に入力します

  • さらに別の分類の文字や記号も表示して探せます。左上の「V」をクリックし、メニューが表示されたら「リストをカスタマイズ」を選択します

  • 使いたい分類をクリックしてチェックを付け、右下の「完了」をクリックします。これで、その分類が文字ビューアの左側に表示されるようになります

読み方のわからない漢字は「部品の共通な漢字を検索」で探せる

例えば、Macで「鱊」という漢字を入力したいけど読み方がわからない、というときには、こんな方法もあります。

この漢字を、入力できる部品に分解できないか、考えてみます。左側は「さかなへん」なので「魚」ですね。右側は、単体の文字は思いつきませんが「橘」という文字の右側と同じだ、と気づいたとします。その場合は、以下のように入力します。

  • 「魚橘」と入力し、この2文字を選択します。そして入力メニューの「部品の共通な漢字を検索」を選択します

  • 該当しそうな漢字が変換候補として表示されるので、目的の漢字を選択します

あるいは、右側をさらに上下に分解する方法もあります。右側の上部は「矛」ですね。右側の下部は「商」に似ています。そこで、以下のように操作します。

  • 「魚矛商」と入力し、この3文字を選択します。そして入力メニューの「部品の共通な漢字を検索」を選択します

  • 表示された候補から目的の漢字を選択します

この方法では、例えば部首の「にんべん」としてカタカナの「イ」を使うこともできます。

  • カタカナの「イ」と「ヒ」、漢字の「頁」の3文字を選択し、入力メニューの「部品の共通な漢字を検索」を選択すると……

  • 「傾」を入力できます

絵文字をすばやく入力する

Macで絵文字を入力する方法をいくつか紹介します。

まず、前述の文字ビューアから探すことができます。

  • 文字ビューアの左側に「絵文字」の分類があるので、ここから探し、見つけた絵文字をダブルクリックして書類に入力します

また、漢字に変換するのと同じように変換候補から選ぶこともできます。

  • 入力した言葉に対応する絵文字がある場合は、変換候補として表示されるので、選択して入力します

ここまでは、以前のmacOSから利用できた機能です。昨年秋に登場したmacOS Sequoiaでは、さらに別の方法が追加されました。その方法を使うために、設定を確認します。

  • 「システム設定」を開き、左側の「キーボード」をクリックします。「地球儀アイコンのキーを押して」のメニューで「絵文字と記号を表示」を選択しておきます

  • 絵文字を入力したかったのですが、通常の文字で確定してしまいました。その直後に、キーボードの地球儀アイコンのキーを押します

  • 絵文字の候補が表示されます。左右の矢印キーで選択し、returnキーで確定すると、文字が絵文字に置き換えられます

ただし、直前に入力した言葉に該当する絵文字がないときなどには、候補が表示されるのではなく、文字ビューアが開きます。

iPhoneでは手書き入力ができる

iPhoneでは、読み方のわからない漢字を手書きで入力できます。

  • 「設定」を開き、「一般」→「キーボード」→「キーボード」→「新しいキーボードを追加」とタップするとこの画面になります。「日本語」をタップします

  • 「手書き」をタップしてチェックを付け、右上の「完了」をタップします

  • 文字を入力するアプリで地球儀アイコンを長く押し、メニューが表示されたら「日本語手書き」をタップして選択します

  • 読みがわかっていても、わからなくても、手書きで入力できます

【今回の余談】
読み方のわからない漢字などをMacとiPhoneのどちらかでしか入力できない場合、あるいはどちらかで入力するのが得意という場合、両方のデバイスが同じApple Accountでサインインしていれば、一方のデバイスで「メモ」アプリなどに入力して同期したり、入力した文字をコピーしてもう一方のデバイスにペーストしたりすることもできます。
それでは次回も、よろしくお願いします。