米AMDは10月31日(現地時間)、YouTubeやX(旧Twitter)上に投稿する形で、Zen 5世代におけるゲーミングCPU「Ryzen 7 9800X3D」を発表した。グローバルでは479ドルで、11月7日からの発売が予定される。

  • ゲーミングCPUの真打「Ryzen 7 9800X3D」発表! 第2世代3D V-CacheはCPUの“下”に

CPUダイに大容量のSRAMを垂直に統合することで、大きなキャッシュ容量で高い性能を実現したプロセッサシリーズ。Zen 4世代のAMD Ryzen 7800X3Dはこの圧倒的な性能で特にゲーム用途での大きな支持を受けており、今回この直接の後継製品が投入された形。Zen 5へのアーキテクチャ刷新を受けて性能が全面的に向上したほか、TDPが120Wへと大きくなったことで性能を引き上げられる幅も大きくなっている。

前モデルであるRyzen 7800X3Dと異なる点として、今回オーバークロックが許容されている点が大きなポイント。また、SRAMはCPUダイの上ではなく、下に実装されたようだ。これによって大きな熱を発するCPUが天面に露出する形になり、大電力の消費による発熱を許容したり、クーラーとの接触による冷却性能の向上が見込まれる。

  • ティザームービーでそれとなく示されるキャッシュの位置。下からドッキングしている

性能に関しては、Ryzen 7800X3D比で平均fpsが8%も向上。Intel Core Ultra 9 285Kとの比較ではベストケースで最大20%以上も高性能だという。ちなみに、AM5向けマザーボードに展開される「AGESA 1.2.0.2A」には、この“X3D”シリーズで活用できる「X3Dターボモード」が統合されている製品もあるようだ。