米Mozillaは、10月1日(現地時間)にFirefoxの新バージョンとなるWebブラウザ「Firefox 131」をリリースした。Firefox 131は、Firefox 130からいつもと同じ4週間でのバージョンアップとなった。Firefox 130では、2024年9月17日にマイナーバージョンアップの130.0.1がリリースされている。130.0.1では、以下の修正が行われた。
- Saraiki語のユーザーに対して、一部のUI要素が右から左ではなく左から右としてレンダリングされる問題の修正
- Linux版:FirefoxがGCCでビルドされている場合に、AVIF画像が黒くレンダリング(結果的に黒く表示)される問題を修正
また、設定メニューのFirefox Labsセクションを無効にするエンタープライズポリシーが追加された。
セキュリティアップデートは行われなかった。今回は、130.0.1からのアップデートとなる。
Firefox 131のインストール
すでに自動アップデートが可能な状況になっているが、ここでは手動でアップデートする方法を説明したい。Firefoxメニューの[ヘルプ]→[Firefoxについて]を開くと更新が自動的に開始される。[再起動してFirefoxを更新]をクリックする(図1)。
アップデート後のFirefox 131は、図2のようになる。
新規に、Firefox 131をインストールする場合、FirefoxのWebページからインストーラをダウンロードする(図3)。
[Firefoxをダウンロード]をクリックし、保存したファイルをダブルクリックして、インストールを開始する(図4)。
画面の指示に従い、インストールを進めてほしい。以下では、新機能のいくつかを具体的に見ていこう。
Firefox 131の新機能
続いて、新機能であるが、以下のとおりである。
- ユーザーがサイト (地理位置情報など) にアクセス許可を許可する際に一時的に記憶するように提案してくる。一時的なアクセス許可は、1時間後またはタブが閉じられたときに削除される。
- 背景タブの上にマウスを置くとタブプレビューが表示されるようになり、タブを切り替えることなく目的のタブを簡単に見つけられるように。
- デフォルトの翻訳言語を提案するときに、以前に翻訳に使用した言語を考慮するように(日本語は未対応)。
- 検索バーが空のときに、[Shift]+[Enter]もしくは[Shift]+クリックを使用して検索エンジンのホームページに移動する機能を再導入。たとえば、図7のようにYahooニュースのページを表示する。
この状態から、[Shift]+[Enter]を押すと、図8のようになる。
検索エンジンやサイトによっては、動作がやや安定しないようだ(そういった理由もあって、一度、削除されたのだろう)。
セキュリティアップデート
同時に行われたセキュリティアップデートであるが、修正された脆弱性はCVE番号ベースで13件である。深刻度の内訳は、4段階で上から2番目の「High」が7件、4段階で上から3番目の「Moderate」が3件、4段階で上から4番目の「Low」が3件となっている。
「High」では、
- Android版:Firefox Focusでユーザーが全画面モードを終了できないようになる
- 侵害されたコンテンツプロセスによりサイト分離が回避される可能性がある
- マルチパート応答でのPDFコンテンツへのクロスオリジンアクセス
- マルチパート応答でのJSONコンテンツへのクロスオリジンアクセス
- Firefox 131、Firefox ESR 128.3、Thunderbird 128.3で修正されたメモリ安全性の問題
- Firefox 131、Firefox ESR 128.3、Thunderbird 131、Thunderbird 128.3で修正されたメモリ安全性の問題
- Firefox 131、Thunderbird 131で修正されたメモリ安全性の問題
が対応された。すみやかなアップデートをすべきであろう。