AMD AM5向けプラットフォームの一部に先行して展開されている次期BIOS「AMD AGESA 1.2.0.2」を適用することで、マルチCCD採用製品におけるコア間のレイテンシが大幅に短縮されるようだ。2CCD構成の性能に直接影響するとみられる。

  • 「AMD AGESA 1.2.0.2」でマルチCCDのコア間レイテンシが大幅短縮へ、Ryzen 9 9950X等に影響

AMDはRyzenシリーズの一部製品でCPUコアを複数のダイに分割して構成する仕様をとっており、従来のモノリシックな製品と比較してコア間のレイテンシで若干不利になることがある。特に最新のZen 5アーキテクチャではこの傾向が前世代よりもやや顕著で、多コア仕様のRyzen 9 9950Xで遅延が大きくなる様子がレビュー等で言及されていた。

今回、BIOSアップデートでこの問題に対処されたというもの。AMD AGESA 1.2.0.2が含まれているバージョンを適用することで最大60%近くもコア間の遅延が低減するとしており、Cinebenchや3DMarkでも性能向上が数値に現れるという。

なお、今のところAGESA 1.2.0.2が含まれるBIOSはベータ版扱い。ASUSではROG Forum向けにベータ版のBIOSを一部のマザーボードに対して展開しているが、正常な動作の保証は行われていない。