ロジクールから、無線トラックボールマウスの新製品「M575SP」が登場しました。9月19日に発売します。

前モデルは2020年10月に発売された「ERGO M570 ワイヤレス トラックボール」(以下、M570)で、約4年ぶりの新モデル。外観は前モデルを踏襲しつつ、クリックボタンを静音化し、また独自のLogi Bolt接続にも対応しました。今回試用機をお借りしたので、写真を中心に紹介していきます。

  • M575SPの実機。写真のカラーはグラファイトだが、ほかにオフホワイト、ブラックが用意されている

定番トラックボールマウスに最新機能を搭載

「M575SP」は、根強い人気があるトラックボールマウス新製品。価格はオープンで、直販価格は8,470円です。

ロジクールのトラックボールマウスはグローバルで販売されていますが、特に日本市場での売り上げが高く、また日本のトラックボールマウスとしても同社製品が最も売れているとのこと。ロジクールでは、腕や手を動かさないため疲れにくい、かつ省スペースで済むというトラックボールの利点に加え、人間工学の専門家による製品開発を経た質の高さを“売れている理由”として挙げています。

さて新モデルの「M575SP」は、2020年10月に発売した前モデル「M570」から実に約4年ぶりとなる製品。特に売れている日本市場からの要望を受けた機能面でのリニューアル版となり、新たに静音ボタンを採用。M575と比べ、80%の静音化を実現しました。また、マウス製品「M650」と比べ前腕金の緊張を25%軽減するとしています。

  • 本体のボタン側。親指側にトラックボールを配置し、左右クリック、戻る/進む、チルトホイールの5ボタンを備える

センサー方式は光学式で、解像度は400dpi~最大2,000dpi。本体サイズはW134×D100×H48mm、重さは約145g(乾電池含む)です。ボタン数は5で、チルト機能はなし。電源は単3形乾電池×1(通常使用で18カ月の電池持ち)。ボタンのカスタマイズは、PC向けアプリ「Logi Options+」で設定できます。

【動画】M575SPのクリックボタン、実際の音は? ※音が出ます

接続はLogi Boltに対応し、BluetoothとLogi Bolt(USB Aレシーバー同梱)の2通りの接続が可能に。キーボードやヘッドセットで同社製品を使っているユーザーは、Logi Boltアダプタ1つでまとめてつなげられるようになります。

カラーはグラファイト、オフホワイト、ブラックの3色展開。底面にある乾電池スペースにLogi BoltのUSBレシーバーも格納されており、底面のスイッチで接続方法を切り替えられます。

クリック音は本当に静か。押した感触は好みが分かれそう

実機を触って印象的だったのはクリック音。実際にクリックしたところ、前モデルではカチカチ鳴っていたクリック音がなく、一般的なオフィスでは耳を澄ませないと聞こえないほど、ほとんど音が出ません(なんだったらトラックボールを回す音の方が大きいかもしれません)。柔らかいクリック感覚で、図書館や静かな会議室、オンライン会議などでより使いやすくなっています。

一方で“押した感覚”は薄く、しっかり押した感覚(メカニカルキーボードで言う「青軸系」など)が好きな方は慣れるのに時間がかかるかもしれません。

本体はM575と同じ人間工学デザインで、手首の自然な角度をサポートする感覚は継承。表面はさらっとした手触りで、滑り止めもしっかり効き、通常の操作でデスクからずれることはありません。

デザインや形状に変更はありませんが、“疲れにくい”と評価されているエルゴノミクス形状をあえて変えずに、最新の機能に対応しており、従来ユーザーが違和感なくそのまま使える新製品といえるでしょう。

  • 上から見たところ。手のひら全体をカーブが付いた本体で支える

  • 後ろ(手首側)から見たところ。

  • 前から見たところ。一般的なマウスより傾斜が付いている

  • 親指側から見たところ。グラファイトとホワイトのボール色は青だが、ブラックではグレーのボール色となる

  • 小指側から見たところ。小指を載せるスペースが設けられている

  • 背面。下側に乾電池とLogi Bolt レシーバーの収納スペースを搭載。中央には電源スイッチと、Logi Bolt/Bluetooth接続の切り替えボタンがある

  • トラックボールの支持機構。3点支持でボールを回せ、ボールを取り出したい時は下の穴から押し出す

  • 手を置いたところ