Googleがデスクトップ版の「Chrome」ブラウザに、「Googleレンズ」、生成AIによる製品比較、対話による閲覧履歴検索の3つのAI機能を導入する。
スマートフォンですでに利用できる「Googleレンズ」は、端末のカメラや画像を使って、様々な情報検索を行える機能である。例えば、目の前の商品をカメラでキャプチャして商品名や価格を調べたり、画像からのテキスト認識や翻訳といったことが可能である。
デスクトップブラウザでも画像検索機能を利用できていたが、Googleレンズの導入により、モバイル版と同様に、画像認識技術を用いて開いているタブ内の情報を様々な方法で検索できるようになる。使用するには、アドレスバーのGoogleレンズ・アイコンをクリックし、ページ内の検索したい対象を選択する。サイドバーに視覚的に一致する結果が表示され、マルチサーチを使用して検索を絞り込んだり、トピックに関してより詳細な質問を行うことができる。例えば、ページ上で料理の画像を選択すると、その料理の名前や説明が表示され、さらにレシピや必要な材料、効果的な隠し味などについて質問することが可能である。
製品比較は「Tab compare」という生成機能によるもので、これを利用することで、オンラインショッピングの際に情報収集や商品比較のために複数のタブを行き来する手間を軽減できる。
例えば、Bluetoothスピーカーを探している場合に、製品の詳細やレビューが様々なページやWebサイトに分散していると、Chromeは製品の情報をまとめたテーブルの生成を提案する。それにより、1つのタブで複数の製品のスペック、機能、価格、評価などを比較できるようになる。
Tab compare機能は、数週間のうちに米国から提供が開始される予定である。当初は製品比較に用いられるが、将来的には旅行関連の情報や大学など、様々な情報の比較にも利用できるようになると見込まれている。
Chromeでは履歴から過去に訪問したWebサイトやページをキーワード検索できるが、効果的に絞り込むにはWeb検索同様のテクニックが必要になる。新たに導入される対話方式の履歴検索では、例えば「先週訪れたアイスクリームの店は何でしたか」と自然言語で質問するだけで、期間を絞り込んだ履歴検索が可能になる。 この機能も数週間中に米国から展開が開始される予定である。プライバシーに関しては、設定でオン/オフを切り替えることができ、シークレットモードの閲覧データは検索対象から除外される。