ドン・キホーテ店舗として都内最大級の売り場面積を誇る「MEGAドン・キホーテ成増店」を探訪し、ドンキ最新の夏向け家電のトレンドをチェックしたところ(関連記事:「ドンキ夏家電は「ド風量」!! 都内最大級の「MEGAドン・キホーテ成増店」でイチ推し涼風アイテムを見てきた)、理美容家電や見守りカメラのエリアも賑わっている様子。どんな商品が売れ筋なのか、聞いてきました。
2億2千万円売り上げたヘアアイロンの後継ドライヤー
2023年7月に発売した「アイスレディ ヘアアイロン」(アイスレディと共同開発)はドン・キホーテのヒット商品の1つで、2億2千万円を売り上げたという注目アイテム。
この人気ヘアアイロンのシリーズとして、ドライヤー新製品「icelady08 アイスレディ ドライヤーグローバルスタンダード」がこの4月に登場しました。価格は18,480円で、ドン・キホーテ専売での展開だそう。
川上氏によると、人気の理由はコストパフォーマンス。……というとそもそもドン・キホーテ商品の多くは価格が強みですが、今回のドライヤーでいえば、2.0/立方メートルの大風量や110,000 RPMの高速ブラシレスモーター、1立方cmあたり2億個のマイナスイオン噴霧、1秒間に200回温度を検知し自動で温度調節する機能(基準温度は非公開)、近赤外線で髪を温める機能などを、1万円台のドライヤーで実現した点が一番の特徴とのこと。
通常のドライモードのほか、アタッチメントを使った頭皮ケア、髪をいたわりながら乾かすBEAUTYモード、冷風が吹くCOOLモードといった動作モードを備えています。
情熱価格史上最も深剃りできる、5枚刃の電動シェーバー
次の注目商品は、“情熱価格史上最高の深剃り実感”をうたう電気シェーバー「アクアブレード プロスペック5」。ドン・キホーテのシェーバーで最も売れているという同シリーズには固定ファンも多く、年間で1万5,000台売れるヒット商品とのこと。これまで4枚刃までは登場していましたが、深剃りに特化した5枚刃モデルが3月に発売しました。価格は9,878円。
刃の構成は4枚の外刃とくせ毛用のスリット刃。刃の面積が広いため髭をキャッチしやすいほか、前後左右に動くヘッド、毎分13,000回の高速ストロークするモーター、IPX6準拠の防水設計など、多機能に仕上がっています。
個人的に注目したい点が、USB-C充電に対応していること。付属の充電台がメガネ型ケーブル充電とUSB-Cケーブル充電の2通りに対応しており、旅行時にスマートフォンを充電するケーブルと同じケーブルでシェーバーも充電できる、という昨今のトレンドが反映されています。
情熱価格とKOIZUMIがコラボ、髪の潤いに振り切ったドライヤー
「潤髪(うるがみ)イオンバランスヘアドライヤー」は、ヘアケアなどの美容家電を中心とした家電アイテムで知られる小泉成器とのコラボレーション製品。「潤いにすべてをかけて開発したドライヤー」と書かれたポップが本気度を感じさせます。価格は9,878円。
川上氏によると、メーカーとのコラボ商品は品質を担保しつつコストを抑えて企画しやすいといいます。潤髪イオンバランスヘアドライヤーでいえば、プラスとマイナスのイオンを交互に発生させて静電気を抑える機能や、2.0/立方メートルの大風量、温冷自動切換え機能を載せながら、1万円を切る価格を実現した点がポイントとのこと。
加えて、ドン・キホーテのドライヤー製品の売れ筋は1,980円~2,980円あたりの価格帯。同社としては“高価格帯”にあたるこのドライヤーですが、コラボにより機能を詰め込むことで、高くても手に取ってもらえるチャレンジになるといいます。
重さは500gと軽くはない製品ですが、展示機を持ってみると重心が上部にあるためか軽く感じました。この秋には、小泉成器とコラボレーションした後継商品として、潤いに特化したヘアアイロン製品も発売予定です。
5,000円台で買える、USB-C充電式の高圧ジェットウォッシャー
水圧で歯間汚れを洗浄するジェットウォッシャー「充電式 ジェットオーラルウォッシャー」は、ユーザーからの要望を多く反映した新製品。価格は5,478円です。
旧モデルは年間1億5,000万円ほど売り上げた注目商品でしたが、「水圧を強くして欲しい」「噴射時間を長くして欲しい」「水を入れにくい」「操作ボタンが使いにくい」「持ち運びやすいサイズにして欲しい」といった要望を受け、旧モデルから大幅に機能が改善されました。
具体的には、水圧の最大値を向上、水タンクの容量アップ、注水方法をカップ式に変更、ボタン数を2ボタンに増加、本体にノズルを収納できる構造に改善、といったリニューアルを行っています。IPX7準拠の防水性能でお風呂で使えることや、USB-Cで充電できること、水タンクの中に本体がしまえる仕組みが好印象でした。
ちなみにドン・キホーテでユーザーの要望が挙がるというと、購入者の意見を集る「マジボイス」が思い浮かびますが、川上氏は「マジボイスで集まった意見はほぼ一つ残らず、我々開発者に伝わります」と強調。要望を全て反映できるわけではないものの、「1つ1つの声に真摯に向き合って、よりよい商品として改善しなければいけないという姿勢でいます」と語りました。
ロングランのWi-Fiカメラが見守り家電にリニューアル!
見守りカメラは長らく続くドン・キホーテの定番商品。2019年4月にWi-Fiカメラ「スマモッチャー(SMAMOTCHER)」が登場して以降、2020年7月に高解像度撮影に対応した高機能モデル「スマモッチャープラス」、2022年9月にはよりわかりやすくキャッチ―な「留守番名人」へ名前を変え、デザインも改善してリニューアル。
そして2024年3月に、4代目となる「留守番名人~屋内用~」が登場したというワケです。なお、名前の変更はユーザーから挙がった案を採用したとのこと。価格は5,478円。
機能面での改善は少なく、画角が従来の水平115度から水平135度へ向上したのみではありますが、新たに本体のデザインを変更し、留守番名人用のアプリを作成。自然な日本語メニューでの表示になり、スマートフォンからの設定のしやすさが大幅に改善したといいます。本体の角度調節もアプリから行え、子どもやペット、年配の親など、見守りカメラとしての使い勝手が向上しました。