アンカー・ジャパンは4月4日、同社のスピーカー製品「Anker SoundCore」と「Anker PowerConf S3」について、品質を満たさないバッテリーセルの搭載で出荷すべきではない製品が含まれていることが判明したため、自主回収を行うことを発表した。

  • 回収の対象となった「Anker SoundCore」

今回の事案は、「Anker SoundCore」と「Anker PowerConf S3」の製造管理に関して、同社が委託する組立てサプライヤー(一次取引先)とセル製造サプライヤー(二次取引先)の管理システムの連携に不備が発覚。セル製造サプライヤー(二次取引先)での製造過程において、本来廃棄されるべきバッテリーセルの再組立を現場側の判断により手作業で行ったことが原因。これにより、一部のバッテリーセルに内部短絡(ショート)が起こる可能性があるという。同社は事故発生防止のため、自主回収を決定した。4月4日現在の対応状況は、対象ロットの新規出荷と販売を停止し、対象製品の製造期間などの特定を完了。以降、問題がある対象製品の拡大はないとしている。

  • 回収の対象となった「Anker PowerConf S3」

回収対象製品の販売期間は、Anker SoundCoreが2023年4月1日から2023年9月30日、Anker PowerConf S3が2023年4月1日から2024年3月15日のもの。販路は、Anker Japan 公式サイト、Amazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピング、au PAY マーケットとなる。家電量販店(ECサイト含む)などの実店舗での販売商品は対象外。対象製品については、オンライン受付フォームからシリアルナンバーを入力することで確認できる。

同社は再発防止策として、すべての関連サプライヤーに対して選定基準を見直し、工場体制の調査と今後の選定基準の厳格化を実施。製品出荷前の検品体制も見直し、Ankerグループが定める規定に準拠するよう監査体制を強化する。今後はすべての関連サプライヤーに対して、バッテリー製造に関わる追跡連携システムの改善を行い、リスク検知を徹底して製造から出荷までの工程を一限管理していく。