シャープとNTTデータは、キャッシュレス決済分野で協業を開始。第1弾として、NTTデータのクラウド型総合決済サービス「CAFIS Arch」に対応する新しい決済端末と遠隔管理システムを共同開発し、2024年秋以降の提供開始をめざす。

  • キャッシュレス決済端末イメージ

両社は、決済端末の導入から保守メンテナンスまでワンストップでサポート。シャープが決済端末の企画・開発・保守などを担い、NTTデータが決済端末の販売やCAFIS Archの運用、サービス保守メンテナンスなどを担当する。

  • キャッシュレス決済端末の利用イメージ

新たに開発する決済端末は、端末を操作するスタッフ側と顧客側に分かれたセパレートタイプで、本体サイズはスタッフ側が94×161×87mm(幅×奥行×高さ)、顧客側が117×82×49mm(同)。

スタッフ側端末は、タッチ操作に対応する6型液晶パネルをコンパクトボディに搭載し、高い視認性と快適な操作性を両立しながら、限られたスペースへ設置できるようにする。また、シャープがAQUOSスマートフォンの開発で培った基板設計やアンテナ設計などの通信技術、タッチ操作に連動して振動するハプティクス技術、のぞき見を抑制するベールビュー技術などを応用。スタッフ側端末のOSはAndroid 12。

顧客側端末にも4型タッチスクリーンを備え、磁気(dualhead)とNFC、接触IC、カメラの4種類の決済方式に対応。クレジットカードや電子マネー、QRコードなど、さまざまな決済手段が使えるCAFIS Arch対応端末のラインアップに、両社の強みを生かした信頼性・機能性を持つ端末を加え、安心かつ高性能な端末を選べるようにする。

保守メンテナンス面では、シャープがEMM(Enterprise Mobility Management、企業が業務で使うモバイル端末を総合管理するツール)の開発で培った端末の遠隔管理技術を応用。複数の決済端末の稼働状況を、クラウド経由で一元管理できるシステムを新たに開発した。決済端末の稼働状況をリモートで確認でき、トラブルの防止や発生時の迅速な解決につなげる。導入企業が各店舗の端末の状態を遠隔モニタリングできるオプションも用意する。

なお新端末については、流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN 2024」(会場:東京ビッグサイト / 会期:3月12日~15日)のシャープブース(東展示棟1ホール:RT1206)とNTTデータブース(同ホールRT1204)で参考出展している。