米Metaは3月5日(現地時間)、Meta Quest向けのv63ソフトウェアアップデートのロールアウトを開始した。アップデート後、試験機能に、Quest 2またはQuest Proヘッドセットで寝ながらアプリを使用できるようにする「Lying Down(寝転がって使用)」オプションが追加される。

仮想空間を見回したり、動き回れるのがMeta Questヘッドセットの魅力だが、寝る前にベッドでパズルを解いたり、ソファやリクライニングチェアでくつろぎながらコンサートを鑑賞、またはガラパゴス諸島の風景を堪能するなど、のんびり使用したい時もある。しかし、Meta Questヘッドセットは立った状態や座った状態に最適化されている。本体を装着して寝転んでも動作し、入眠用アプリなど横になった状態での使用をサポートしているアプリもあるが、仰向け状態ではウインドウの表示やアプリの操作性が損なわれる場合がある。

「寝転がって使用」オプションは、横になった状態でもアプリを快適に使用できるようにする。1年前にアクセシビリティのオプションとしてテストされたが、すぐに削除され、同機能を試した一部のユーザーから再実装が望まれていた。使用するには、[設定]の[試験中]から「寝転がって使用」をオンにする。コントローラのMeta/Oculusボタンを長押しすることで、ユーザーの状態に合わせて視界がリセットされる。

ビルド63では、「Quest Cash」をサポートする機能も追加される。Quest Cashは、Meta Questプラットフォームでのゲームや追加コンテンツの購入に使用できるストアクレジットだ。自身の買い物のほか、ギフトとして贈ったり、子供がVRアプリを購入するための予算として保護者が子供のアカウントに追加するといった使い方が可能である。残高が不足している場合に、他のアカウントにQuest Cashをリクエストすることもできる。

3月後半にストアに導入される予定で、その時点でMeta Questギフトカードの残額がある場合はQuest Cashに統合される。Quest Cashを使用することで、Meta Questプラットフォームにおける支出を簡素化して管理することができる。ただし、日本ではQuest Cashの残高が購入日から6か月で期限切れになるので、その点は注意が必要になる。