バイトの休憩時にiPadのクリスタでひまつぶしに作ったアニメーションGIF。何げなくTwitterに投稿した女性は、あのAdoさんの最新曲のアニメーションMV制作を任される人気イラストレーターになっていた――。イラストを描くのが好きだった少女がiPadとApple Pencilを手に、夢を叶えるまでのストーリーを取材しました。

  • Adoさんの最新曲「Value」のミュージックビデオ制作を担当したのが、イラストレーターのG子さん。学生として芸術を学ぶ傍ら、iPad ProとApple Pencilで作り上げた

手描きの歌詞が印象的なアニメMVをiPad Proで制作

日本を代表するトップアーティストの1人であるAdoさんが、新曲「Value」を2月23日にリリースしました。AdoさんのYouTubeチャンネルで公開されたミュージックビデオには「iPadでつくる - Made on iPad」と説明が添えられ、イラストからアニメーションまですべてをiPad ProとApple Pencil、App Storeで入手できるアプリで制作したことが明かされています。

【動画】Adoさんの最新曲「Value」のミュージックビデオ

  • 「Value」のミュージックビデオは、iPad ProとApp Storeで入手できるアプリで制作したことがうたわれている

Valueのミュージックビデオは、さまざまな動物のなかの1つの種であった人間が、石や棒を手に絵や文字を刻めるようになったことで大きく進化する過程を描く神秘的な内容になっています。このアニメーションを手がけたのが、学生として芸術を学ぶ傍ら、イラストやショートムービー、ミュージックビデオを手がける若きクリエイターのG子さんです。

  • 歌に合わせて歌詞が手描き文字で躍動するのが印象的だ

iPadで作った1本のアニメーションがG子さんの人生を変えた

子どものころからイラストを描くのが好きだったというG子さん、小学校の時に出会ったのが、任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドーDSi」用のお絵描きソフト「うごくメモ帳」。好きなアニメの女の子などのイラストを、ニンテンドーDSiの短いスタイラスペンで器用に描いていたそうです。「当時から、液晶画面にペンで描くスタイルがしっくりくると感じていましたね。今のiPadとApple Pencilで作業するスタイルがやりやすいのも、そのせいかもしれません」

iPadとの出会いは2012年ごろで、Dockコネクターを搭載した初期のiPadを購入したそう。「当時はまだApple Pencilが登場していなかったので、サードパーティーのスタイラスをいろいろ買ってイラストを描いたりしていました。お世辞にも使いやすいとはいえませんでしたが…」

そんなイラストを描くのが好きな普通の女性に転機が訪れたのは、2018年の師走。当時バイトしていた飲食店の狭い休憩室で時間を持て余していたG子さんは、手持ちのiPadでCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を立ち上げ、Apple Pencilを手にイラストや簡単なアニメーションを作っていたそう。風が吹きすさぶコインランドリーにたたずむ若者の様子がループするアニメーションを「暴風圏内」と名付け、Twitterに投稿しました。

このアニメーションは、またたく間に数千数万の「いいね」やリツイートを獲得し、多くの人の目に触れることに。これが関係者の目に留まり、プロのイラストレーターとしての一歩を踏み出すきっかけとなったのです。

iPadならちょっとした空き時間に作業できる

現在、G子さんは12.9インチiPad Proと第2世代のApple Pencilを仕事に使っています。「現在、アニメーションの大学院に通っているのですが、移動の際などにすき間時間ができるんですよね。頭の中にアイデアが残っているうちにサッと取り出してどこでも作業できるのがiPadの魅力だと感じます。iPad Proは画面が大きくて発色が忠実なのも気に入ってます」

数々のスタイラスを使ってきたG子さんは、Apple Pencilの仕上がりも評価します。「iPad Proを愛用しているのは、Apple Pencilの存在が大きいですね。Apple Pencilは書き心地だけでなく筆圧も忠実に検知してくれるのが優れると感じます。刻印が無料で入れられるのも、個人的に気に入っています」。ちなみに「Value」のアニメーションMVでは、原始の人間が棒で絵や線を地面に刻むシーンが描かれていますが、これはiPadとApple Pencilから着想を得たそうです。

アプリは、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)とProcreateを活用しているそう。「CLIP STUDIO PAINTはMacBook Proでも使っていますが、それぞれのデバイスで同期できるのが便利ですね」

  • iPad ProにProcreateを導入すれば、外出先でも本格的なアニメーションが制作できる

  • G子さんが2023年に発表したアニメーション作品「Algol」より

  • G子さんが大学院で制作したアニメーション作品「ストーリーズに追加」より

気負わずにいろいろなアプリで創作を楽しんでほしい

G子さんのようなクリエイターに憧れを抱き、iPadやApple Pencilで創作にチャレンジしてみたい…と考えている人にアドバイスをもらいました。

G子さんは「まずは経験を養うことですね。プロのクリエイターのような大作をいきなり作り上げるのは無理なので、気負わずに小さいものからいろいろ作ってみてください。iPadなら多くの優れたアプリがありますし、無料で使えるものも少なくありませんから、iPadとApple Pencilでさまざまなことに挑戦してみては」とアドバイスします。

さらに、G子さんは「イラストレーターになりたい!という人も、描画系のアプリばかりではなく、例えばGarageBandのような音楽アプリを触ってみるのもアリかなと思います。クリエイターとしての視点や裾野が広がると思います」ともコメントしました。

iPadで制作したアニメーションをきっかけに、イラストレーターになるという夢をつかんだG子さん。私もクリエイターを目指したいと考える人は、さまざまな創作活動のよき相棒になってくれるiPadとApple Pencilを手に、この春から第一歩を踏み出してみましょう。

直営店のApple StoreとオンラインのApple Storeにおいて、学生は割安な学割価格でiPadが購入できます。さらに、アップルは期間限定で学割キャンペーン「新学期を始めようキャンペーン」を実施しており、学生がiPadなどの対象製品を購入するとApple Gift Cardがプレゼントされます。iPadの購入で12,000円分のApple Gift Cardが、iPad Airならば19,000円分がもらえるので、学生ならばこのチャンスを見逃す手はありません。すでに大学や高等専門学校、専門学校に通っている人だけでなく、春からの進学が決まった高校生も対象となります。