実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏が創設したニューラリンク社が、初めて人間の脳にチップを埋め込む手術を行ったことが明らかとなった。マスク氏が自身のX(旧Twitter)にて報告した。これにネットでは「SFの世界みたい」「攻殻機動隊やんけ」などと注目が集まっている。

ニューラリンクは、頭で考えるだけでパソコンなどの機器を操作できるようにする技術を開発する企業。昨年5月に米食品医薬品局(FDA)から人間を対象とした臨床試験開始の承認を得ており、治験への参加希望者を募集していた。

今回マスク氏は、「ニューラリンクから初めて人間に移植手術が行われ、被験者は順調に回復しています」と投稿。初期段階での結果は、「有望なニューロンスパイクが検出されている」とした。なお今回の臨床試験は、チップ埋め込みや手術ロボットの安全性を評価するとともに、装置の初期機能を検証する目的としたものだ。

別の投稿ではマスク氏は、ニューラリンクの最初の製品は「テレパシー」と呼ばれていると紹介。「考えるだけでスマートフォンやコンピューター、そしてそれらを通じてほぼ全てのデバイスを操作できるようになります」と説明した上で、「最初のユーザーは、手足の不自由な人たちだろう」とした。

また、世界的に有名な物理学者の名をあげ、「スティーブン・ホーキング博士が、高速タイピストや競売人よりも速くコミュニケーションできるようになることを想像してみてほしい。それが我々の目標です」と述べた。

<動画>Neuralink’s Clinical Trial: The PRIME Study

ネット上では「なんかもうSFの世界みたいだなぁ……」「攻殻機動隊の世界観が現実味を帯びてきたと、ワクワクするアニメ好きな私」「漫画の未来の世界が現実に近づいてる」「怖さもあるけど、本当に安全にできれば手足の不自由な方の人生が変わっていくな、、」「映画みたいなはなしだけど、現実に実験が進んでいるんだね。実用化されて、意思表示ができるようになるといいですね」「攻殻機動隊やんけ」などの声が寄せられた。