ワコムは1月23日、液晶サインタブレット「STU-540」70台と液晶ペンタブレット「DTK-2451」8台が医療法人社団東光会・戸田中央総合病院に導入されたことを発表した。
戸田中央総合病院では、これまでも、生理検査室でエコー画像などに所見や図を書き込む用途でワコムの液晶ペンタブレットを約10年に渡り活用しており、2023年5月からは同意書の電子サイン取得のために液晶サインタブレットを導入し、医療業務におけるペーパレス化、効率化を実現していたという。
今回、新たにワコムの液晶サインタブレットを70台導入し、各課の診療室に設置。電子カルテ更新のタイミングにあわせて、2023年5月から同意書の電子化運用も開始された。医師と患者が同意書へサインをする際に液晶サインタブレットは利用され、院内における文書のほぼすべてが対象となる。
従来は複写式の専用紙を使用していたため紙1枚あたりのコストが高く、作成された同意書をスキャンして保存する作業や、委託先の保管業者へ書類を引き渡しするなど、運用に時間を取られていたそう。そこで、新たに病院内の業務フローを構築し、医師が高精細モニター上で内容を患者に対して表示し、説明を行った後、紙ではなく液晶サインタブレットを用いて同意サインを記入する流れにした。
こうすることで、専用紙が不要になった分コストカットができ、物理的な保管費用もかからなくなったそう。また、元になる同意書フォーマットが電子保管されていることから、時世に基づいた文面の変更、追記、画像を挿入することなどが簡単にでき、モニター表示の際に必要な箇所の拡大や縮小もできるため、柔軟性も向上したとしている。
また生理検査室の各ブースに8台設置しているワコムの液晶ペンタブレットにおいても、、約10年前より腹部エコーや、心エコーなどで取得された画像に対しての書き込みや、確認を円滑に行うために導入されていたが、旧モデルの21.5インチの液晶ペンタブレットから、最新モデルの「DTK-2451」に更新した。
23.8インチの画面サイズはより見やすく、表示しやすいため、動脈と静脈をつなぎ合わせて作ったシャントの血管や頸動脈のプラーク(動脈硬化の塊)の記入用途で活用されているそう。蛇行した血管を直感的に正確に記入できる電子ペンは扱いやすく、生理検査システムとの機能と連携して、綺麗な丸や網掛、色選択ができ、何度も書き直しもできる点が紙と異なり便利だと評価され、同病院に採用されたとしている。