エレコムは1月9日、ペット家電3製品を発表した。同社として初のペット家電市場参入となり、第1弾製品として、「自動給餌器」、「自動給水機」、「ペット用フードスケール」の3製品を展開。1月中旬からECサイトを中心に、ホームセンターや一部量販店(ペット用品取扱店)などで販売する。
自動給餌器(AUTO FEEDER)
自動給餌器は、指定の時間になると決まった量のフードをお皿に供給できるタイマー式のもの。フードの時間・量・回数を細かく設定でき、旅行や帰りが遅い日などに、決まった時間にフードをあげられ、食事を管理できる。
最大10秒間の音声録音機能があり、ユーザーの声に合わせてご飯を出すこともできる。なお、ネットワーク機能は非搭載。
フードはドライフード専用で、最小量(1ポーション)は7g±2g。ペットの早食い対策として、1回の給餌を20ポーションにわけて設定できる機能があり、1回に最大140g(7g×20ポーション)を供給できる。給餌回数は1日6回まで。適合するフードサイズは幅約2~15mm、高さ約5mmまでのフードだ。
フードタンクの容量は、1皿タイプ時で約4L。上部のフタを開けてフードを追加する。フートタンクと、付属のお皿(フードボウル)は取り外して水洗い可能。いたずら防止用に、フタにはストッパーが付けられている。フードが詰まった場合や電池残量が足りないことを知らせるインジケーターランプも搭載された。
本体サイズは幅213×奥行192×高281.5mm(フードボウル含まず)。重さは約1.4kg。電源ポートはUSB Type-Cコネクタまたは単3形アルカリ電池×4本。専用USB-ACアダプタ、USBケーブルが付属する。
実勢価格は、1皿タイプが7,580円前後、多頭用の2皿タイプが8,580円前後。
自動給水機「SILENT AQUA」
自動給水機は「SILENT AQUA(サイレントアクア)」の名称で販売。噴水のように水が上に噴き出して受け皿にこぼれ落ちるタイプで、静音設計やお手入れが手軽な点などが特徴だ。
また、内蔵した高密度の三層フィルター(高密度不織布、イオン交換樹脂、ヤシ殻活性炭)を水が通ることで、水道水を約70%軟水化できるという。
ポンプを水中に浮かせる構造でタンクの振動を軽減し、稼働音を16.6dB以下に抑えた。就寝時でもほとんど音が気にならず、大きな音をこわがるペットにも使いやすいという。
水流タンクは3パーツ、水タンクは1パーツとシンプルな構造を採用。ポンプの設置のしやすさやお手入れの手軽さにもこだわり、ポンプは水タンク内ではなく、その上にある水流タンクから下に伸ばす設計で、メンテナンス時に面倒な付け外し作業が不要となる。
水が噴き出すモードは、低く湧き出る湧水モードと、アタッチメントにより水が高く湧き出る水流モード(高、中、低の3段階)を選べる。
受け皿には約100mL水が溜まる設計で、停電などで水が噴き出さなくなった場合でも受け皿の水を飲める。貯水タンクの容量は2Lで、側面には飲まれた量がわかる窓を設置した。水の量が、貯水タンクの水がポンプでくみ上げられない限界水量ラインを下回ると、赤いランプを点灯させて知らせる。
本体サイズは幅204×奥行191×高154mm、重さは約0.6kg。電源は付属のUSB-ACアダプタと専用給電ケーブルによる独自コネクタ。
実勢価格は5,480円前後。オプション品として、フィルター4枚セット(実勢1,480円前後)、交換用モーター(実勢2,479円前後)、交換用ケーブル(実勢1,480円前後)が用意される。
ペット用フードスケール(FOOD SCALE)
ペット用のフードスケールは、フードやおやつのカロリー計算機能がついた卓上スケール。
ペットフード100gあたりのカロリー、タンパク質、脂質をあらかじめ登録することで、測ったフードの重さに応じて、前面パネルにカロリーやたんぱく質、脂質をグラム単位で表示できる。フードは最大3種類を登録可能。
もともとエレコムでは人間用のカロリー計測機能付きキッチンスケールも販売しているが、今回販売するペット用フードスケールでは、人とペットフードの栄養素表記の違いに着目した。人のご飯ではグラム表記だが、ペットフードでは%で栄養素が表示されるため、カロリー計算が難しかったという問題を解決する。
本体サイズは幅120×奥行170×高さ30mm、重さは約230g。ディスプレイにはバックライトを内蔵している。最小0.5g単位で計測でき、最大で3,000gまで測れる。電源は単4形乾電池×3。実勢価格は2,479円前後。
エレコムがペット家電に参入した背景は?
エレコムがペット家電市場に参入したのは、グループ会社となるDXアンテナがクラウド録画サービス「Antenna-eye」の提供を開始したことがきっかけだという。
Antenna-eyeは、ネットワークカメラやウェアラブル対応Webカメラで撮影した映像をクラウド上に録画したり、リアルタイムで再生できたりするサービス。法人向けのさくらインターネットと連携しており、国内サーバーを利用していることも特徴だ。
このAntenna-eyeは防犯対策だけでなく、外出時は室内にいるペットの様子を確認するような使い方もできるため、製品の高い品質やユーザーサポート力を強みとして、ペット家電市場への参入を決定した。市場のさまざまな製品を検討した結果、第1弾は「食」をテーマとした3製品になったという。
今後はエレコムの得意分野でもあるネットワーク対応のペット家電も検討していくとのことで、第2弾、第3弾のアイテムにも期待したい。