X(旧Twitter)からの移行先候補の1つに挙げられている「Bluesky」が、サービスにログインすることなく誰でも投稿を閲覧できるパブリックWebビューの提供を開始した。また、サービスのロゴを青空と雲のイメージからブルーの蝶のデザインに変更した。

Blueskyは、「ATプロトコル」という分散型のソーシャルネットワーク・プロトコルを開発しているBluesky PBCが提供しているSNSだ。Twitterが分散型ネットワークの採用を検討し、2019年にTwitterのイニシアチブとして分散型プロトコルを研究開発するプロジェクトとして始まった。元Twitter CEOのジャック・ドーシー氏やXMPPの開発者であるジェレミー・ミラー氏などが支援している。

2022年にサービス提供が始まったBlueskyは、9月にユーザー数が100万人に到達し、10月には150万人というように順調に拡大しているが、今も招待制でユーザー規模を抑えたサービス提供になっており、招待コードの発行を待つ順番待ちの列は長い。パブリックWebビューは、Blueskyに投稿されているニュース速報、コメント、ジョークなどを、Blueskyを超えて広く一般公開できるようにする機能であり、現段階では特にBlueskyに興味を持って順番待ちしている人にとってうれしい機能になる。Bluesky公式アカウントの投稿は、https://bsky.app/profile/bsky.appで閲覧できる。

パブリックWebビューでは、投稿のほかプロフィールも公開され、Webサイトでユーザー検索も行える。オプトアウトも用意されており、アプリで左上のアイコンからメニューを開き、[モデレーション]の「ログアウトした状態の可視性」で無効化できる。ただし、Blueskyはオープンでパブリックなネットワークを利用したサービスであり、オプトアウトはBlueskyのアプリとWebサイトにおいてログインしていない人に対するコンテンツの可視性を制限するのみだ。他のアプリではその設定が尊重されず、ログインしていないユーザーにも投稿やプロフィールが公開される可能性がある。

ロゴに蝶を用いるアイディアは、ユーザーコミュニティから誕生した。Twitterのサービスシンボルが青い鳥だったため、Blueskyのハンドルネームを🦋の絵文字で示すユーザーが現れ、それが次第に広がっていた。ジェイ・グラバー氏は「Blueskyが最初のアプリとして変化のきっかけとなり、蝶が羽ばたくようにソーシャルメディアの仕組みを変えていくことを願っています」と述べている。