米Metaは9月27日(米国時間)、仏EssilorLuxotticaとのパートナーシップで開発しているスマートグラスの第2世代製品「Ray-Ban|Meta Smart Glasses」を発表した。第1世代の主要機能を強化し、装着時の快適性が向上するようにデザインを改善。さらにAI機能を導入し、日常生活の中で簡単にAIチャットを利用できるデバイスに進化させて、スマートグラスを用いたAR(拡張現実)の可能性を開拓する。米国、カナダ、英国においてmeta.comで予約受け付けを開始しており、価格は299USドルから。
第1世代が5メガピクセルカメラだったのに対して、第2世代は12メガピクセルの超広角カメラを搭載。静止画撮影のデフォルト解像度は3024x4032ピクセル、ビデオ撮影は1440x1920(30fps)で、1080pビデオを最大60秒まで撮影可能。撮影時にユーザーの視点を最適に捉える設計になっている。
新しいオーディオシステムは、第1世代と比較してカスタム設計のスピーカーの低音が2倍豊かになり、最大音量が50%増加した。指向性も改善されており、音漏れを抑えながら、周囲が騒々しい場所や風が強い時の通話、音楽やポッドキャストの再生がより安定する。マイクアレイも3つから5つに強化された。
SoCは、Qualcommの「Snapdragon AR1 Gen1 Platform」を搭載する。第1世代よりも高品質な写真とビデオを撮影でき、InstagramやFacebookを通じてユーザー視点のライブ配信を行うことも可能。
そして、AIチャット機能「Meta AI」を統合した。「Hey Meta」と声をかけてMeta AIを呼び出し、情報の検索やスマートグラスの操作に利用できる。
AI機能は発売初期において米国のみのベータ提供となる。フィードバックをもとに製品体験を改善しながら、機能や対話の幅を拡大し、今後のアップデートでマルチモーダル対応も予定している。実現すれば、例えばユーザーが眺めている絵画をスマートグラスがカメラを通じて画像認識し、「この絵の作品タイトルは何?」といった質問に応答することが可能になる。
デザイン面では、重量配分を見直し、フィット感に優れたラバー製のノーズパッドを採用しており、より快適な装着感と安定した操作性を実現している。スタイルはWayfarer(スタンダードサイズ/ラージサイズ)に加え、よりレトロなHeadlinerがラインナップされた。どちらのスタイルもマットブラックとシャイニーブラックの2色があり、さらにジーンズ、ブラック、キャラメルの3色の透明フレームも用意する。
内蔵ストレージは32GB、ワイヤレス機能はWi-Fi 6、Bluetooth 5.3。バッテリー駆動時間は最大4時間。付属のケースが充電ケースになっており、ケースと合わせて最大36時間の使用が可能。