富士フイルムは9月21日、「チェキ」の新ラインナップとして、手のひらサイズの小型カメラ「INSTAX Pal」を発表した。チェキの象徴であるプリンター機能をあえて省き、撮影に特化した。別売のチェキプリンターやスマホアプリと組み合わせて使う。価格はオープンで、予想実売価格は14,300円前後。特別な塗装を施したブラックカラーのみ17,600円前後。発売は10月5日。

  • 富士フイルムがチェキ初の小型カメラ「INSTAX Pal」を発表。発表会には、INSTAX PalのテレビCMに登場する俳優の広瀬すずさん(左)と横浜流星さん(右)が登場

  • INSTAX Palはまさに手のひらサイズ。本体下のリングアクセサリは、角度を付けてカメラを保持するスタンドとしても使える

「INSTAX Pal」は、INSTAXシリーズ初となる「撮影」に特化したインスタントカメラ。プリント機能を切り離し、片手で手軽に扱えるサイズまで本体をコンパクト化している。本体のカラーバリエーションは、ミルキーホワイト、パウダーピンク、ピスタチオグリーン、ラベンダーブルー、ジェムブラックの5種類だ。

  • レンズは16.25mm相当の超広角レンズで、ノーファインダーでも人物を切らさずに撮れるようにした

  • 背面の大きなボタンがシャッターボタン。充電端子はUSB Type-Cを採用する

撮像素子は1/5型CMOSセンサーで、16.25mm(35mm判換算)の広角レンズを生かして、高い位置から撮影したり背景まで入れた迫力ある写真を撮影できる。撮影フォーマットは、ミニ / スクエア / ワイドの3種類から選択可能。フラッシュも内蔵する。

記録メディアにはmicroSDメモリーカードを使用するほか、約50枚を撮影できる内蔵メモリーも搭載。背面にシャッターボタンを備え、簡易ファインダーやカメラスタンドとして使える「多機能リングアクセサリ」も同梱する。

  • 側面にはmicroSDカードスロットを備える

  • リングアクセサリを上部の電源スイッチに取り付けると、簡易式のファインダーとして使える

スマートフォンとはBluetooth接続し、専用アプリで連携可能。「INSTAX Pal」を遠隔操作しての「リモート撮影」や、 3秒間隔で連続撮影する「インターバル撮影」を楽しめる。アプリに登録した音声を、本体のシャッター音にすることもできる。

撮影した画像は、スマホプリンター「INSTAX Link」シリーズを使ってチェキプリントに対応。電源としてリチウムイオン電池を内蔵し、撮影枚数は約240枚。本体サイズはW42.3×D44.4×H43mm、重さは約41g。

  • カラーバリエーションは、ミルキーホワイト、パウダーピンク、ピスタチオグリーン、ラベンダーブルー、ジェムブラックの5種類

  • ジェムブラックは光沢感のある塗装が施される。外装は金属ではなく樹脂だという。実売価格は、ほかのカラーよりも3,000円以上も高い

  • 別売のカラビナ付きシリコンケースを使えば、バッグなどに固定して持ち歩ける

  • 2005年あたりに一時ピンチに陥ったチェキ事業だが、見事に復活して過去最高の売り上げを更新中。2023年も過去最高の数字になる見込みだという

  • 撮る楽しさを追求したというINSTAX Pal。細かなフレーミングを気にせずカシャカシャ撮って、お気に入りの写真をチェキプリンターで出力する楽しさがある

  • ワイヤレス接続対応のチェキプリンターと接続すれば、チェキフィルムにプリントできる

  • INSTAX Palの仕上がりに自信を見せる、富士フイルムの後藤禎一CEO(中央)