GoProが9月6日に発表したばかりの最新アクションカメラ「GoPro HERO12 Black」。あわせてレンズアクセサリー「Maxレンズモジューラー2.0」も発表されており、ただでさえ広い画角をさらに拡張し、POV(一人称視点のこと)撮影の自由度を高めています。

今回メディア関係者を対象に浅草で体験会が実施され、実機を試す機会がありました。忙しい方向けにまとめておくと、前モデルから大幅に変わったのは主に「バッテリー持続時間が2倍」「HDR、G-Log撮影対応」「三脚穴搭載」の3点。手ブレ補正機能も「Hypersmooth 6.0」へとバージョンが進み、スマートフォン用編集アプリ「Quik」はPC版も用意されています。外観から紹介しつつ、浅草で撮影した動画もご紹介しようと思います。

三脚穴をついに標準搭載! 外観の違いを前モデルと比較してみた

さっそく外観から見ていきましょう。HERO12 Blackでは全体的に青い斑点のようなものが散らされており、前モデルとの違いは一目瞭然になっています。なによりも、底部に三脚穴を標準搭載した点が最大の特徴。GoPro独自の固定用マウント「フォールディングフィンガー」との互換性はそのままに、一般的な三脚や自撮り棒とも組み合わせやすく改良されています。

  • 「GoPro HERO12 Black」実機を浅草で体験! Maxレンズモジューラー2.0も装着

    「GoPro HERO12 Black」の様子

  • 前モデル「GoPro HERO11 Black」と並べたところ。外装に青いマーブル模様が入っています

  • 天面の撮影開始ボタンは赤い意匠を省略

  • 電源ボタンにも青いマーブル模様

  • バッテリーは高性能な「Enduroバッテリー」を標準で同梱。低音環境下でのパフォーマンスを高め、常温環境下ではより長時間の撮影をサポートします

  • 背面モニター。特に変化はなく、左上に撮影中であることを示すタリーランプを備えます

  • 底面。手前のGoPro HERO12 Blackでは三脚穴を標準搭載!

  • 普通の三脚でも手軽に据え付けることが可能になりました

ボディ全体に混ぜられた青いマーブル模様は、ロゴカラー等とも調和していて格好良く仕上がっています。しかし個人的には、天面の赤いボタンは赤いままにしておいてほしかったです。黒と青で統一感が高められていますが、いざ使ってみると撮影ボタンであることが直感的にわからなくなっており、使い勝手としては前モデルに軍配が上がる印象でした。

ともあれ、個人的に悲願だった三脚穴の標準搭載が最高。ボディやマウントの強度的に不可能なのかと思っていましたが、狭いエリアにねじ込まれるようにレイアウトされています。これまで一般的な三脚に据え付けるにはフォールディングフィンガーを変換する必要がありましたが、不要になりました。

なお、撮影機能にかかわるハードウェア部分で大きな変更はないとのこと。アスペクト比8:7のセンサーや動画処理エンジンも前モデル同等で、ソフトウェア面の改良によってバッテリー持続時間を延長したとしています。

  • 続いて「Maxレンズモジューラー2.0」。シリコンのぴったりしたケースに収められています

  • ケースは上下に分かれて開きます

  • 本体のレンズをひねって…

  • レンズを取り外します

  • 同じ要領で取り付けたところ。最前面レンズが飛び出している、いわゆる「出目金」タイプです

  • ケースはレンズの保護カバーとしても利用可能

  • Maxレンズ2.0モードを有効化することで、超広角撮影「Max HyperView」モードを利用できるようになります

Maxレンズモジューラー2.0を装着することで、12mm(おそらく35mmフルサイズ換算)の超広角撮影が楽しめます。画角は177度と極めて広く、意識してカメラを持たないと手が写り込んでしまうレベル。チェストマウントでは装着者の顔すら写りそうな勢いでした。

浅草花やしきと人力車でGoPro HERO12 Black実機を体験

発表に先駆けて、GoPro最新モデルの実機を浅草で試すことができました。GoProといえば超激しいアクションでもなめらかな動画撮影に対応する小型堅牢カメラですが、普通の用途ではそこまで強烈な動きは体験できません。そこで営業が始まる前の浅草 花やしき遊園地にお邪魔し、アトラクションに乗っての撮影会が行われたというわけ。

なお、言うまでもありませんが本来同施設のアトラクションで撮影は行えません。今回の体験会では係員の方々に安全管理を特別に行ってもらい、許諾を得たうえで撮影を行っています。

  • 撮影に用いたGoPro純正アクセサリー「Gumby」。形状記憶ワイヤーを手に巻き付けてホールド性を高めます

  • Chestyも使用。POV撮影の際はGoProを上下逆に据え付けることで、より適切な画角に設定できるとのこと

  • 営業時間前の早朝、朝起きていきなり「ディスク・オー」に搭乗。朝が早く、あまり寝ていなかったので顔面蒼白になりました

  • スカイシップは穏やかでよかったです

  • 花やしきを後にし、人力車でGoProを試用

  • 現代の人力車にはゴムタイヤが用いられており、揺れも少なくいたって快適。なんならiPhoneでも普通に動画撮影できそうです

  • 浅草をGoProと満喫しました

また、GoProでは専用アプリ「Quik」を提供している点もポイント。Bluetooth接続でさまざまな操作が行えるほか、Wi-Fi接続で撮影データの転送も行えます。ファームウェアアップデートも手軽にできて便利なので、ぜひ入れておきましょう。

このアプリには自動で取り込んだ動画を編集してくれる機能もあるので、今回の体験会で撮影した映像の編集を任せてみました。トランジションにアニメーションがついていたり、著作権をクリアしたフリーのBGMも付与してくれています。

なお、GoProという外部機器を用いている手前、Androidデバイスとは互換性の問題が起こることもある模様。筆者のiPhoneやiPadでは映像の書き出し含め快適に利用できたので、iOS搭載デバイスがあったほうが無難かもしれません。

  • GUIも洗練されていて快適です

GoProで撮影し、Quikアプリで自動書き出しした動画データです