Amazonは最近、人気ゲーム「Fallout」を題材とした実写ドラマのPR画像を公開したのだが、そのPR画像が生成AIによって製作された可能性があるとして、議論を巻き起こしている。ネットでは「イラストレーターは絶滅していく」「AIだとダメなの?」などと話題だ。

Amazonは8月23日に、核戦争で荒廃した未来の世界を舞台とした人気ゲームシリーズ「Fallout」を題材とした実写ドラマを、同社の動画配信サービス「Prime Video」にて、2024年に配信すると発表。あわせて、同シリーズに登場するキャラクター・ボルトボーイが、サムズアップするポーズをとる1950年代風のPR画像を公開していた。

しかしこのPR画像について、ネットユーザーから奇妙な箇所が多数報告され、「AIを利用して制作されたのではないか」と指摘する声が多く挙がった。

指摘はたとえば、画像の右下に映る赤い車。ヘッドライトが手前を向いており、なぜか他の車とは前後が逆に描かれている。また、画像左下には、3本足の女性のような姿も確認できる。加えて、全く窓のない黄色い建物や、その手前に明らかに地面に繋がっていないヤシの木など、多くの不自然な点が挙げられている。

ちなみに、このPR画像の生成AI疑惑の真偽そのものではなく、時価総額が1兆ドルを超えるような巨大企業が、PR画像を1枚作るのに、アーティストではなくAIを利用しコストダウンを狙った可能性があることを問題視する声も上がっている。

なお、似たような議論では、日本でも今年6月、人気スマホゲーム「Fate/Grand Order」が、新シナリオ(「奏章Ⅰ 虚数羅針内界 ペーパームーン」)実装時のCM映像に生成AIによる画像を使用したとして国内外から一時批判されたことがあったが、実はシナリオ内で「AI」が重要な要素として盛り込まれていたため、狙った演出であったと見られ沈静化したという騒動があった。

ネット上では「そこが削れれば予算減らせるもんな、、、」「フォールアウトだからなあ。あえてのAI風かもしれないしAIだとしても参照画像が公式なら問題ないだろう」「ようわからんけどAIだとダメなのか?」「大金稼いでるAmazonがこれやっちゃうことがサイコーにクソダサいんよ」「お粗末な画像だけど原作的にはむしろ『らしい』仕上がりになってるのが皮肉だな」「こうしてプロのイラストレーターは絶滅していくんだろうね」などの声が寄せられた。