OpenAIがChatGPTのアップデートのロールアウトを開始した。「プロンプトの例」「返事の提案」「GPT-4のデフォルト化」「Code Interpreterへの複数ファイルのアップロード」「ログインの維持」「キーボードショートカット」など、計6つの機能追加や変更を行う。「プロンプトの例」や「GPT-4のデフォルト化」など一部から展開されており、約1週間でロールアウトを完了する予定。
アップデート後に新しいチャットを開始すると、メッセージ入力ボックスの上にプロンプトの例へのリンクが4つ表示される。例えば、「Give me ideas for what to do with my kids' art」(子供たちの絵をどうすべきかアイディアをください)を選ぶと、「子供たちの絵でできるクリエイティブなことを5つ教えてください。子供たちの絵を捨てたくないのですが、散らかっているのも事実です」というプロンプト例が入力され、「絵を用いたカスタムブックやフォトアルバム」「ギャラリーウォール」「アートキルト」といったアイディアを紹介してくれる。ChatGPTを使い始めた人がChatGPTでできることやプロンプトの作り方を学ぶのに役立つ機能であり、様々な例がランダムに表示されるので、使い慣れている人も新しい使い方を発見できる。
また、対話を豊かにし、ユーザーの目的を満たすためのアイディアとして、ChatGPTの応答に対するフォローアップの質問など、返事を提案する。
最新の大規模言語モデルであるGPT-4を利用できる有料の「ChatGPT Plus」で、GPT-4がデフォルトになる。これまでは新規チャットに必ずGPT-3.5が設定されていたため、GPT-4のみを使用するユーザーは新規チャットを開く度にGPT-4に切り替える必要があった。アップデート後はGPT-4をデフォルトに、ユーザーが使用した言語モデルをChat-GPTが記憶し、前回使用したモデルを新規チャットに設定する。
ChatGPT Plusで使用できるCode Interpreter(べータ)は、CSV形式などテキストデータ、PDFや画像から文字認識で検出したデータを読み込み、分析するプログラミングコードを生成・実行する。提供開始以来、活用法が話題になっている機能だが、Code Interpreterに複数のデータをアップロードしてChatGPTにデータ分析や洞察を依頼できるようになる。
ChatGPTへのログイン状態が維持され、これまで要求されていた2週間ごとのログインが不要になる。
利用できるキーボードショートカットは、「新規チャット」「チャット入力にフォーカス」「最後のコードブロックをコピー」「最後のレスポンスをコピー」「カスタムインストラクションを設定」「サイドバーを開く」「チャットを削除」など。キーボードショートカット・リストも用意されており、Windowsは[Ctrl]+[/]で、Macでは[コマンド]+[/]を押して呼び出せる。