ビジネスコーチが、全国の一般社員および管理職を対象に実施した「昇進・昇格に関する社員意識調査2023」を公開した。それによると、会社組織において一般社員の9割超が「社長になりたくない」と回答したそうだ。ネットでは「メリットを感じないのは確か…」「肩書に見合う報酬が無いから…」などと話題となっている。

  • 会社員の9割「社長に出世したくない」、8割は「管理職もイヤ」らしい - ネットの反応「転職か起業の時代か」

    一般社員の9割以上が「社長になりたくない」らしい

本調査は、全国の従業員数500人以上の企業に勤める20歳以上の一般社員(役職なし・主任・係長)500人および、管理職以上(課長・部長・本部長・社長)566人(全回答者)を対象に、今年5月から6月にかけて「昇進・昇格」についてのインターネット調査を行なった。

結果、一般社員の79.6%が「管理職になりたくない」と回答し、91.4%が「社長になりたくない」と回答したそうだ。なお、管理職となった社員でも87.6%は「社長になりたくない」と回答したそうで、次期社長候補となり得る層でも、社長を目指すことに前向きではないことが明らかとなった。

  • 一般社員の9割以上が「社長になりたくない」と回答。さらに管理職にもなりたくない。もし管理職になっても、さらなる出世は望まない(ビジネスコーチ調べ)

社長・管理職になりたくない理由としては「責任が重い」や、「興味がない」、「大変そう」などが挙げられた。また、社長・管理職になることへの不安としては「責任の重さに耐えられるか」が最も多かったという。特に従業員規模が5,000人以上になると、「責任の重さに耐えられるか」が不安要素としてダントツで大きいようで、同社はこれを「規模が大きい故の不安(大多数の社員の生活保障、社会に対する責任等)が想定される」と考察している。

  • 社長になりたくない理由一覧(ビジネスコーチ調べ)

  • 一般社員、管理職ともに社長になることの不安要素として、1位は「責任の重さに耐えられるか」(ビジネスコーチ調べ)

一方で、「管理職になりたい」と回答した人は理由を「給与アップ」とする人が多く、「社長になりたい」と回答した人は「会社を発展させたい」や「世界のために働きたい」、「経済を動かしたい」といった、やりがいや社会貢献を連想させる理由を挙げる人が多かったようだ。

  • 社長になりたい理由一覧(ビジネスコーチ調べ)

同社は、やりがいや社会貢献が多挙がったことを、「役職に上がるにつれて、視野・視座・視点の広がりが起こり、自分軸で物事を考えるのではなく、全体軸で考えるようになる人が多いと考えられるのではないか」と考察している。

このほか同調査では、社長職に就くとした場合の希望平均年収や、社長に向いている人の特徴TOP3なども調べているので、興味があればチェックしてほしい。

ネット上では「いまどき、社長も責任とらされるだけのポストっぽく見えるもんな。よっぽど企業風土が良い会社でなければ転職するか仲間と起業するような時代なのかもな」「肩書に見合う報酬が無いから…(´・ω・`)」「会社はお金を稼ぐ目的なので、社畜にはなりたくないのが、本音かな~」「メリットを感じないのは確か…」などの声が寄せられた。