ソニー生命保険は7月25日、全国の中高生(中学生/高校生)を対象に実施した「中高生が思い描く将来についての意識調査」の結果を公開した。中高生の7割以上が10年後の未来を「不安」に感じているようだ。ネットでは「思春期の子たちに不安視される国って」「不安というより恐怖」などと話題となっている。

  • 中高生の約7割、10年後の未来に「不安」 - ネット「子供に不安視される国」「若手は不安よな。」

    中高生の約7割が、10年後の未来が「不安」だと回答しているという

本調査は、全国の中高生1,000人(中学生200人、高校生800人)を対象としたもので、今年6月にインターネットを通じたアンケート調査を行なっている。

調査ではまず、「自身の将来(1年後、3年後、10年後)について、明るい見通しをもっているか、不安を抱いているか」を質問。中学生において「明るい(計)」(「明るい」と「どちらかといえば明るい」の合計、以下同様)は、「1年後の自分」で63.5%、「3年後の自分」で59.5%、「10年後の自分」で55.0%だった。一方で、「不安(計)」(「不安」と「どちらかといえば不安」の合計、以下同様)は、「1年後の自分」では36.5%、「3年後の自分」で40.5%、「10年後の自分」で45.0%という結果となった。

高校生において「明るい(計)」は、「1年後の自分」で60.6%、「3年後の自分」で55.6%、「10年後の自分」で51.4%。「不安(計)」は、「1年後の自分」で39.4%、「3年後の自分」では44.4%、「10年後の自分」で48.6%となったそうだ。中高生ともに、時間が増すごとに「明るい」と回答する人は減少し、「不安」と回答する人が増加する傾向にあるようだ。

  • 中高生ともに年を増すごとに将来が「明るい」と回答する人は減少し、「不安」と回答する人が増加する傾向に(ソニー生命保険調べ)

続いて、「自分の将来のどのようなことに関して不安を抱いているか」を質問したところ、中学生では「進学・受験」(59.5%)が最も高かったという。次いで高かったのは、「就職・仕事」「お金(年金除く)」(いずれも54.0%)、「容姿」(34.5%)、「友人との関係」(32.5%)と続いた。

男女別でみると、「お金(年金除く)」(男子44.0%、女子64.0%)と「容姿」(男子18.0%、女子51.0%)は、男子と比べて女子のほうが高くなっている特徴が見られたそうだ。

高校生では「お金(年金除く)」(54.5%)が最も高かったという。次いで「就職・仕事」(53.0%)、「進学・受験」(48.5%)、「恋愛」(39.1%)、「友人との関係」「結婚」(いずれも29.9%)が続いた。男女別でみると、「進学・受験」(男子38.5%、女子58.5%)は、男子よりも女子の方が顕著に高くなっている。

  • 男女で抱える不安が顕著に異なるケースも(ソニー生命保険調べ)

そして、「10年後の日本や世界について、明るい見通しをもっているか、不安を抱いているか」という質問に対して、中学生において「不安(計)」は、「10年後の日本」で71.0%、「10年後の世界」で69.0%となった。また高校生の「不安(計)」は、「10年後の日本」で67.9%、「10年後の世界」で69.0%という結果となった。

  • 10年後の日本や世界に不安を感じる人は半数以上(ソニー生命保険調べ)

同社は「昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻から1年以上が経過し戦闘が長期化するなか、国際情勢の変化や社会不安のリスクの高まりを受けてか、日本や世界の未来に対して、中高生の大半は明るい見通しをもてない状況となっているようです」と考察した。

ネット上では「子供たちを不安にさせないためにも、大人たちがしっかりしていないといけないね」「今の50代60代は高校生のとき、10年後の日本に希望しかなかったから気にしなくて大丈夫」「若手は不安よな。。。」「不安というより恐怖ってレベル」「不安なんて生ぬるい。なんのために学校行ったり勉強してるんかがもう既に分からん」「ちゃんと考えていることが素晴らしい。私がその年の頃なんてなんも考えてなかったな」「思春期の子たちに自分自身より不安視される国って、、、」などの声が寄せられた。