美髪を叶えるドライヤー、「IB-WX901」がシャープから登場します。従来機と比べて約35%向上した速乾性能で髪をすばやく乾かします。さらに、シャープならではの「プラズマクラスターイオン」の力で、髪の美しいツヤとうるおいをキープ。メディア向けの発表会からお届けします。
シャープの新型ドライヤーは軽くて扱いやすい
新モデルの「プラズマクラスタードレープフロードライヤー IB-WX901」(以下、IB-WX901)は8月24日の発売予定。価格はオープン、推定市場価格は44,000円前後です。
IB-WX901は、新しい速乾方式「ドレープフロー X4」が特徴的。4つの吹き出し口から出た風によって、髪をドレープ(ひだ)状に押し分ける乾かし方です。風が当たる範囲も広く、高い速乾性を実現しています。
従来モデルでも、2つの吹き出し口から髪の広範囲に風を届ける同様の方式を採用してました。これは、ヘアサロンで髪を乾かすときに2つのドライヤーを使って乾かすやり方を再現したもの。濡れた髪をほぐしながら、髪の根元や頭部の広い範囲に風を届け、すばやく乾かせます。今回のIB-WX901は吹き出し口を4つにすることで、髪の毛を押し分ける力が強くなりました。風量はシャープのドライヤー史上で最大となる約7.4立方メートル/分です。
毎分約10万回転という高速小型モーターを柄の部分に配置することで、ノズル部分を小さくしました。従来モデルと比べてノズルの長さを約半分(63mm)に抑えたほか、重さは約19%(約90g)の軽量化を図っています。
まるでハンディファンかハンドマイクのような形。実際に持ってみると、手首に負担がかかりにくく、動かしやすい印象です。特に後ろの髪や襟足を乾かしたいときに、扱いやすかったです。
従来モデルは吹き出し口が2つだったことから、乾かしたい場所とドライヤーを持つ手の向きに気を付けないと、キレイなドレープにならないことがありました。IB-WX901は吹き出し口が4つに増えたことで、手を横にしても縦にしてもドレープを作れます。
IB-WX901の風を髪に当ててみると、風で髪が動く感じがあり、指で髪をかきわけながら乾かしているみたい。一般的なドライヤーの風は「塊」で髪に当たるような感覚がありますが、IB-WX901の風は左右に髪を押し分けて、頭皮まで届きます。
静電気や摩擦ダメージを抑えるプラズマクラスターイオン
動作モードは、HOT/SENSING/BEAUTY/SCALP/COLD/GENTLE/APP(アプリ対応)の7つ。どのモードでもプラズマクラスターイオンを発生させます。
「速乾を求めるときにはもっとも高温のHOTモード、髪の熱ダメージが気になるときはSENSINGモードがオススメです。BEAUTYモードは、温風と冷風を交互に出して髪のツヤをアップさせる効果があります。
SCALPは地肌向け。地肌は乾き残りが多くなりがちなので、熱くない温度の風を一定に出してしっかり乾かせます。COLDモードは仕上げやちょっと暑いときに。また、通常風量の調整は3段階ですが、それよりもさらに弱く、温度も下げているのがGENTLEモード。小さなお子さまの髪を乾かすときや、前髪などを乾かすときに優しく使えます」(シャープ 末廣和弥さん)
専用の「プラズマクラスタービューティーアプリ」と連携させると、好みのモードだけに絞ったり、切り替え順序を入れ替えたりできます。IB-WX901は、一度電源をオフにしてから電源を入れると、最初はHOTモードになるのですが、アプリを使うと電源を入れたときのモードを自由に設定できるので、毎回切り替えずにすみますね(例えば、スイッチを入れたらBEAUTYモードで動作する設定)。
さて、「プラズマクラスターイオン」というと、シャープの空気清浄機、エアコン、冷蔵庫などさまざまな家電製品に搭載されている機能です。一部の車にも、標準で搭載している車種がありますね。
プラズマクラスターイオンには除菌・脱臭のイメージが強いのですが、シャープによると、
・ブラシと髪の両方に発生する静電気をプラスとマイナスのイオンで同時に抑え、摩擦ダメージから髪のキューティクルを守る。
・ヘアカラーの退色を抑える。
・水分子で髪をコーティングしてくれるので、髪のうるおいを約8時間キープ。
といった効果があるとのこと。ほかにも、紫外線のダメージ抑制や、ツヤ仕上げなども期待できるそうです。
今回の新型ドライヤーを皮切りに、シャープは「Plasmacluster Beauty(プラズマクラスタービューティー)」という新ブランドを立ち上げます。発表会には、ブランドアンバサダーに就任した俳優・宮世琉弥(みやせりゅうび)さんが登場し、ブラシと髪の両方に発生する静電気をプラズマクラスターが抑える実演や、SENSINGモードの体験を披露しました。
プラズマクラスターなしの風を当てながらブラッシングした人毛は静電気でブラシにくっついていましたが、プラズマクラスターありの風を当てながらブラッシングした人毛は広がりません。ブラッシングした髪はサラサラです。
話を少し戻して、SENSINGモードは距離センサーとAIによって、髪の表面温度が55℃以下になるように風の温度を自動調整する機能。宮世さんは「自分で髪を乾かすとき、(ドライヤーの風が)熱いとドライヤーを髪から離していたんですけど、(SENSINGモード)一定の距離で乾かせる。すごい!」とコメント。さらに「ドライヤーを使って髪の根本的なところを日ごろからケアができるのはすごいと思う」と感心したようでした。
モードを組み合わせて使ってもOK
IB-WX901は7つのモードを備えており、それぞれのモードが魅力的。とはいえ、使いこなせるか不安に感じる数でもあります。もちろん気に入ったモード、自分に合ったモードを常用するのも十分な使いこなしですが、シャープの末廣さんにオススメの使い方や実際どんな使い方をしているのか聞きました。
「私の場合は、HOTでざっと全体を乾かしてから、SENSINGでうるおい感を残しながら乾かしています。乾かす時間はHOTがもっとも早いです。毛先を乾かすときは低めの温度が向いているので、SENSINGやBEAUTYを使っていただくのが良いと思います。BEAUTYは温風7秒と冷風5秒を自動で切り替え、ツヤをアップさせたいときは最初から使ってみてください」(末廣さん)
ほかにも、子どもが自分で乾かすときに風が熱くなりすぎないように、「SENSING」に設定してから渡していると話す社員もいるそうです。
ちなみに、IB-WX901はセット用のノズルを付属していません。末廣さんによると、速乾をメインにしており、ノズルを付けると速乾性能が下がるため同梱していないとのこと。
「プラズマクラスターの効果で髪がまとまりますので、ノズルを使わなくてもある程度は髪をまとめて仕上げていただけると思います。風を弱めるとブラシにも風が当たりやすくなりますから、ブラシに巻いた(ブラシですくった)毛先もまとめやすくなり、クセづけもしやすくなります」(末廣さん)
シャープが調査したところでは、意外と多くのユーザーがノズルを使っていないという結果が。そんな背景もあって、試験的ですがノズルを付属しない状態で販売することになったそうです。
IB-WX901は軽くて取り回しやすく、豊富なドライモードが魅力的。筆者は髪のうねりや毛先の傷みが気になるので、熱ダメージを抑える「SENSING」モードに惹かれました。プラズマクラスターの美髪効果も期待が高まります。
近年は、美髪ケアに力を入れたドライヤーが各社から登場しています。独特な機能によって、ドライヤーの進化と美髪ケアのトレンドを取り入れたIB-WX901が加わると、ヘアケアの選択肢が増えますね。