米Microsoftは6月1日(現地時間)、無料版の「Microsoft Teams」に展開するいくつかの新機能を発表した。同社はビジネス向けのコラボレーションハブ・サービスとしてTeamsのユーザー基盤を築き、2021年春に無料版のTeamsで個人・家族向けのコラボレーションにもソリューションを拡大し始めた。

新機能の1つは、これまでモバイル用(Android、iOS)のみの提供だった「コミュニティ」機能のWindows 11用への拡大だ。コミュニティは仕事関係のグループあるいは趣味の集まりなど小規模なコミュニティグループを作成し、グループ内でのディスカッション、音声またはビデオでの通話、イベントのスケジューリング、ファイルや写真の共有などを行なえる。Facebookのグループ機能や「Discord」と比べられるサービスで、Microsoftは「子育て、ゲーム、ガーデニング、テクノロジー、リモートワークといったトピックにフォーカスしたコミュニティに参加することができます」とアピールしている。Windows 11に続いて、Mac、Windows 10、Web版でのサポートも順次追加していくとのこと。

また、Windows 11のTeamsで生成AI技術を活用したWebベースの簡易デザインツール「Microsoft Designer」(プレビュー版)をサポートする。Designerは、アイデアを言葉で表現したり、ベースとなる画像から、ユニークでパーソナライズされたデザインを簡単に作成できる。Teams内からアクセスできることで、コミュニティのイベント招待につけるイラストやコミュニティのバナーの作成などに役立てられる。

Microsoftはコミュニティの強化に努めており、コミュニティへの参加リクエストの承認/拒否、コミュニティ内の他の参加者へのオーナー権の割り当てなどをオーナーが行えるようにし、投稿をメールとして共有するオプション、MS Formsを利用したメンバー投票などを追加している。

さらにモバイル・アプリのアップデートで、コミュニティにカメラを活用する新機能を追加した。動画の録画に対応、アップデートされたフィルターとマークアップ・ツールを利用できる。またiOSアプリで、カメラを使ってドキュメントに記載された複数のEメールアドレスや電話番号をスキャンしてTeamsのコミュニティに招待できるようになった。