Twitterの運営会社X Corp.のCEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏は5月11日、新CEOが決まったことを明らかにした。新CEO就任後、マスク氏は会長(executive chair)兼CTO(最高技術責任者)として、製品、ソフトウェアおよびシステムオペレータを監督する。マスク氏による買収後にTwitterは上場を廃止し、同氏が保有するX に吸収された。

マスク氏は「X/Twitterの新CEOが決まったことを発表できて大変嬉しく思っている。彼女の就任は約6週間後になる!」とTwitterに投稿した。新CEOは女性であるようだが、詳細は明らかにされていない。

昨年10月にTwitterを買収したマスク氏は、大規模な人員削減を実行し、数々の改革を進めてきた。収益体質を見直し、同時にプラットフォームを進化させようとしているが、順調とは言えず、一部からはこれらの変更が拙速との批判があった。また、複数の企業を率いるマスク氏がTwitterの経営に多くの時間を割くことを危惧する声が、Teslaの株主などから上がっていた。昨年12月にマスク氏は、Twitterの責任者として進退を問うTwitter投票を実施。その結果、57.5%が「辞任に賛成」し、適任者を見つけ次第CEOを辞任する考えを示していた。

CEO交代後の体制については今後の発表を待つ必要があるが、Twitterの運営からマスク氏が離れることはなく、ビジョンを具体化するための現場の指揮に集中し、引き続き同氏がTwitterの戦略的な方向性に強い影響力を持つという見方が主流となっている。