パナソニックは、BDレコーダー「4Kディーガ」の2023年春夏モデル4機種と、アンテナ線がない部屋でも使えるポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」3機種を5月19日に発売します。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4Kディーガの1TBモデルが7.5万円前後から。プライベート・ビエラは10型モデルが5.8万円前後から。

  • 4Kディーガ「DMR-4T403」(4TB)

  • プライベート・ビエラの15型「UN-15LD12H」(写真はモニター部を持ったところ)

4Kディーガ 2023年モデルの特徴として、「ドラマ・アニメ1クール自動録画」機能を、いわゆる“推し活”向けにアピール。さらに、“タイパ(タイムパフォーマンス)”を重視する人に向けて、1分ごとのプレビュー画面から見たいシーンをすぐ再生できる「プレビューサーチ」や、連続放送しているドラマやアニメなどを自動で順番に連続再生する「次エピソード自動再生」といった機能を盛り込み、使い勝手を強化しています。

なお、4機種の主な違いは内蔵HDDの容量とHDMIの出力数のみ。録画/再生機能やチューナー数などの基本仕様は共通です。

■4Kディーガ 2023年春夏モデル

  • 「DMR-4T403」(4TB):11万円前後
  • 「DMR-4T303」(3TB):9.6万円前後
  • 「DMR-4T203」(2TB):8.1万円前後
  • 「DMR-4T103」(1TB):7.5万円前後
    ※いずれも2Kチューナー×3基+4Kチューナー×2基搭載
    ※4T403/4T303はHDMI出力×2、4T203/4T103はHDMI出力×1
  • 4Kディーガ「DMR-4T203」(2TB)

  • ディーガのラインナップ

一方、お風呂やキッチンなど水回りでも使えるプライベート・ビエラでは、新たにHDMI入力を15型モデルのモニター部背面に搭載。別途用意したAmazonの「Fire TV Stick」や、Googleの「Chromecast with Google TV」といったメディアプレーヤーをつなぐことで、NetflixやPrime Video、Disney+など、これまでプライベート・ビエラでは楽しめなかったネット動画を見られるようにしたのが大きなポイントです(10型モデルは非搭載)。

ほかにもディーガと同じく“タイパ需要”に応える機能として、早見再生を強化。従来の1.3倍に加えて、1.6倍にも対応します。また、「プレビューサーチ」機能をプライベート・ビエラにも新たに盛り込みました。

■プライベート・ビエラ 2023年モデル

  • 15型「UN-15LD12H」:9.2万円前後(Blu-ray再生対応/500GB HDD内蔵)
  • 15型「UN-15L12H」:7.3万円前後(外付けHDD対応)
  • 10型「UN-10L12」:5.8万円前後(外付けHDD対応)
  • 10型「UN-10L12」

なお、今回のプライベート・ビエラは、同社がPanasonic Store Plusで展開する家電のサブスクリプション型サービスでも取り扱い、15型の15LD12Hは月額2,680円(36カ月)、10型の10L12は月額1,750円(同)で利用可能になっています。どちらも14泊15日のお試しプランも選べます。

  • プライベート・ビエラのラインナップ

“推し活” & “タイパ”に効く機能を全面アピール

  • DMR-4T403(4TB)

  • 4Kディーガのホーム画面

パナソニックでは、ディーガとプライベート・ビエラの2023年モデルについて、好きな芸能人やアニメキャラを応援する“推し活”や、限られた時間を有効活用する“タイパ”に効く機能を前面に出してアピールしています。

4Kディーガでは、指定したジャンル(ドラマ・アニメ)と時間帯(朝・午後・ゴールデンタイム・深夜)の番組を約90日間、自動録画・自動消去する「ドラマ・アニメ1クール自動録画」機能を搭載。上位機にあたる全自動ディーガの2022年モデルで初採用した機能が、4Kディーガにも導入されたかたちで、「推しの出演作品を見逃したくない」推し活ユーザーとの親和性が高いといいます。

また、同じく全自動ディーガ 2022年モデルから採用している「(録画した)テレビ番組をネット動画のように楽しむ」コンセプトを4Kディーガにも継承。録画番組を早送りせず、サムネイルから選ぶだけで気になるシーンにジャンプしたり、録画番組リストやリモコン操作なしでドラマやアニメを複数話連続して見たりと、映像配信サービスではおなじみのユーザーインタフェースがBDレコーダーでも利用できるようになっています。

  • プレビューサーチのイメージ

  • 次エピソード自動再生のイメージ

早見再生機能を引き続き搭載しており、2K/4K番組のどちらでも「1.3倍速」または「1.6倍速」で再生できます。1時間番組の場合、1.3倍速では約46分、1.6倍速は約38分で見終えられる計算です。

  • 早見再生機能は1.6倍速まで対応

そのほかの4Kディーガの進化点として、2023年モデルはスマホのみで設置設定が行えるようになっています。これまでは“白ディーガ”と呼ばれているコンパクトなデザインの機種で対応していた機能を、通常デザインのディーガにも導入。テレビを持たず、スマホやプロジェクターといった機器でレコーダーを使いこなす若年層のユーザー向けに、無料のスマホアプリ「どこでもディーガ」を使ってセットアップできるようにしました。

同アプリは次期バージョンアップを予定しており、新機能として「早送り/早戻し機能」を実装予定。再生中に画面を長押しタップすると、早送り/早戻しができるようになるというもので、5月に提供開始予定です。このアップデートでは、ホーム画面や再生画面の改善も行われるとのこと。

なお、細かい話ではありますが、今回の4Kディーガ新機種からチューナ構成と品番体系が変更されています。

これまでの品番では、4Kチューナー×3基の場合は“4T(トリプル)”、2基なら“4W(ダブル)”、1基では“4S(シングル)”としていましたが、同じHDD容量なのに4Kチューナー構成が複数あって「機種が多く、分かりにくい」という声を受け、新機種ではすべて4Kチューナー×2基、品番を“4T”に統一。「需要と価格のバランスが良い」という4K×2番組・2K×3番組同時録画に対応します。

また、基本機能は2021年秋モデルを踏襲していますが、ディーガの特徴でもあったネット動画サービスへの対応が、新機種では省かれました。NetflixやAmazon Prime Videoを新しいディーガで見ることはできなくなりましたが、ディーガでそれらを見たいという需要は少なく、Fire TV Stickなどのメディアプレーヤーや、テレビ・スマホのネット動画アプリが既にあるのでそれらを活用してほしい、ということです。

  • 4Kディーガの背面

プライベート・ビエラは、バッテリー内蔵のモニター部とチューナー部で構成した製品で、パナソニックの「くらしスタイルシリーズ」の中で展開中。新機種のうち15型モデルの2機種(15LD12H/15L12H)には、前述の通りHDMI入力をモニター部の背面に新搭載しており、別途用意したメディアプレーヤーをつないでNetflixやPrime Video、Disney+など、これまでプライベート・ビエラでは見られなかったネット動画サービスを見られるようにしました。

  • 15型「UN-15LD12H」

ゲーム機やPCなど、HDMI接続に対応した機器であれば基本的にどれでもつながるので、机上のサブディスプレイとして活用する使い方も考えられます。ただし、15型モデルはどちらも防水対応ではありますが、HDMI端子は防水カバーの中にあるのでここを開けて使うときは防水非対応となることに注意が必要です。

  • 新しいプライベート・ビエラの15型モデル背面。HDMI端子は防水カバーの中にある

  • フックで吊したり、手に下げて持ち運ぶこともできる

  • 15LD12Hのチューナー部はBlu-rayディスクも再生できる