コーエーテクモゲームス「ω-Force(オメガフォース)」が開発し、Electronic Arts(EA)内のEA Originalsが販売するハンティングアクションゲーム『WILD HEARTS(ワイルドハーツ)』の特別アート展示・コラボカフェ「WILD HEARTS 渋谷茶屋」が展開中だ。
場所は東京都・渋谷にある「PARCO 6F GG Shibuya mobile esports cafe&bar」内。期間は2023年3月28日から4月3日。3月28日は13時から21時まで、3月29日から4月2日までは10時から21時まで、4月3日は11時から21時まで営業する。入場は無料だ。
今回、オープンに先立って開催されたメディア先行内覧会に参加したので、展示内容やコラボドリンクなどについて紹介しよう。
『ワイルドハーツ』は、プレイヤーが“獣狩(ししがり)”となって「からくり刀」や「傘」といったユニークな武器を使い、大型の「獣」と戦うアクションゲーム。「壁」を作って敵の攻撃を防いだり、ジップラインのような「飛蔓」を設置してフィールドをスピーディに移動したりと、「からくり」と呼ばれるクラフト要素によって、自由で創造的な狩りが楽しめる。
作中で対峙する大型の獣は、独自の進化を遂げた脅威として描かれる。頭に花を咲かせたネズミ「ハナヤドシ」、全身から絶え間なく冷気を発する狼「ラセツ」、天の守り神として各地で祀られてきた「アマテラス」など、自然の美しさと恐ろしさを併せ持つのが特徴だ。
「渋谷茶屋」は、そんな『ワイルドハーツ』の世界観を楽しめるコラボカフェ。入口を入ってすぐ左手にある「フォトスポット」では、同作の象徴的な獣である「ラセツ」が出迎えてくれる。鋭い眼光やむき出しの牙は、かなりの迫力だ。パネルの左には連結からくり「鎖罠」が描かれている。獣の動きを封じようとしているシーンだろうか。
「ゲームストーリー」ゾーンでは、ゲームに登場する「からくり」や「武器」、「獣」などを紹介。初心者でも作品の理解を深められるよう、ゲームの概要についてもしっかり解説している。
また、設置されているタブレットでは、大型の獣だけでなく、小型の獣のイラストも表示されていた。ゲームをプレイしているとなかなか注目する機会のない小型の獣だが、あらためてビジュアルをじっくり見ると、なんだかどの獣もかわいらしく思えてくるから不思議だ。「こんなデザインだったんだ」という驚きもある。
「ゲームストーリー」の横にある「トライアルプレイ」は、『ワイルドハーツ』を実際にプレイできるエリア。XBoxコントローラーでPC版チュートリアル後の場面を体験できる。試遊時間はおよそ10分程度。「渋谷茶屋」の入場は無料なので、ゲームの購入を迷っている人は、ちょっと遊ぶだけの目的で足を運んでもいいだろう。
ファン向けのコラボカフェであれば、ターゲットはほとんどが既存プレイヤー。だが、「渋谷茶屋」では、「トライアルプレイ」のような新規プレイヤー向けの展示が用意されているのが意外だった。会場である「渋谷パルコ」の6階は、「Nintendo TOKYO」や「ポケモンセンターシブヤ」など、ゲーマーが多く訪れるフロアでもある。偶然訪れた未プレイ層にアピールすることで、さらなる新規のプレイヤー獲得も狙っているのかもしれない。
また、「スペシャルイラストレーション」では、イラストレーターや漫画家によるイラストを展示。「コンテストギャラリー」では、『ワイルドハーツ』発売を記念して実施されたイラストコンテストの受賞作品と応募作品の一部を展示している。
「フードカフェ」では、獣がモチーフのドリンクを6種類用意。価格はそれぞれ1,200円。ドリンク1杯注文するごとに、オリジナルコースターを1枚もらえる。コースターのデザインは、ゲーム内で使えるスタンプのイラストが描かれた全17種。そのうち1枚がランダムで提供される。
どのドリンクもビジュアルが洗練されたものばかり。ラセツのフローズンソーダは青と白のコントラストが美しく、ゲーム内でラセツが繰り出す大技を想起させる。アマテラスのティーソーダは赤一色。ドリンクの上にはこれまた赤いカシスアイスが乗っている。
また、ジゴクザルのココアコーヒーフロートは、オレンジゼリーの清涼感とココアコーヒーのクリーミーで温かみのある見た目のミスマッチが目を引く。アラガネのシャンパンゴールドソーダは、カットされたグレープフルーツの皮が、アラガネの触手のような部分を印象付ける。
さらに、ホットドリンクもラインアップ。ヤマウガチのアフォガートラテは、抹茶ラテに白玉や黒豆、イチゴアイスがセットになった一品で、温かいラテをアイスにかけて食べる。緑とピンクの見た目は、ゲーム内に登場する「春霞の古道」に咲く桜のよう。クニナラシのアフォガートラテも同様。黒ごまラテを黒豆アイスと小豆、白玉にかけて食べるデザートだ。
コラボイラストやタブレットで表示される設定資料イラスト、造形作品、コラボドリンクなど、全体的に獣を押し出している印象を受けた「渋谷茶屋」。『ワイルドハーツ』の獣は、いずれも細部まで手の込んだデザインだからか、アート面はかなり見ごたえがあった。
また、コアなファン向けの内容が多いのかと思いきや、“映えるドリンク”や、トライアルプレイなど、ゲームをまだ遊んでいない人が楽しめる要素も多い。入場は無料なので、すでに“獣狩”として同作をプレイしている人が、未プレイの友人を連れてきて世界観やゲームに触れてもらう“布教用”としても活用できそうだ。