三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズは3月23日、家庭用ルームエアコン「ビーバーエアコン」の2023年モデル3シリーズ(計22機種)を発表した。4月1日から順次発売する。

ラインナップは、最上位モデルの「Sシリーズ」が適用畳数6畳~26畳の9機種、フィルター自動清掃機能付きの高機能モデル「Rシリーズ」が適用畳数6畳~18畳の6機種、標準モデルのTシリーズが適用畳数6畳~18畳の7機種。価格はすべてオープンプライス。

  • Sシリーズ

全シリーズともスマホとの連動により、外出先から操作できるようになった。また、別売のスマートスピーカーと連携することで、音声によるエアコン操作や運転状況の確認にも対応する。

  • Rシリーズ

  • Tシリーズ

Sシリーズ

Sシリーズは、人の動きを検知する人感センサーと、人の位置や壁・床温度の変化を検知するサーマルセンサーを装備。感知した情報をもとにAIが自動で快適・省エネ運転を行う「AI自動快適運転」、風向を自動調節する「新おまかせセンサー気流」「風あて・風よけ運転」を搭載した。

  • AI自動快適運転のイメージ

  • 人感センサーとサーマルセンサーが人の活動量および壁・床温度を計測し風向をコントロールする

本体は、銅巻線数を増やし高グレードのネオジム磁石を用いた新圧縮機、新高効率PAM制御と低損失スイッチング素子を備えたインバーター、室内外機のファン径拡大や高効率モーターを内蔵。省エネ性能を従来比約14%、低温暖房能力を従来機比約29%向上強化している。

また、マイナスイオンを放出しウイルス・細菌・カビ菌の増殖を抑制する「さわやかイオン運転」や、室内機内部にイオンとオゾンを充満させて匂いや菌の増殖を抑制する「アクアオゾンクリーン運転」、加熱乾燥させることでカビ菌の増殖を抑制する「アクアオゾン加熱運転」も備え、室内機の清潔性が強化されている。

フィルターは全シリーズとも、伊藤園の独自技術「茶殻リサイクルシステム」により茶殻をアップサイクルした「茶殻配合樹脂」が原料のフィルターホルダー。RシリーズとTシリーズは、室内機の高さを250mmに抑えたコンパクト設計のため、ハイサッシや下がり天井といった隙間スペースにも設置できるという。

  • R・Tシリーズは室内機の高さが25cm

全シリーズ共通の機能として、バイオクリアフィルターに吸着した汚れを酵素と尿素の力で抑制する「バイオクリア運転」、少ない電力で大風力を吹き出しつつ音や振動を抑えながら遠くまで風を届ける「JET気流運転」、エアコン付近をすばやく冷暖房する「ワープ運転」などは引き続き搭載する。