トヨタ自動車は3月20日、新たなモビリティシリーズ「C+walk」第2弾として、長距離・長時間歩行のサポートをする3輪モビリティ「C+walk S(シーウォークエス)」を発売した。価格は498,000円。同日からレンタリース店でも取り扱いを開始した。

  • C+walk S

C+walk Sは、人の歩く速さ(時速1~6km)で移動できる3輪タイプのモビリティ。自分一人の力で歩けるものの、日常生活の中で長距離・長時間の歩行に困難を感じている人をサポートする。歩道を走行できるほか、前1輪・後2輪の3輪構成で、前方の路面状況も把握しやすい。

  • 歩行速度での移動をサポート

本体には、高さ130mmと低く広めのステップや立ち座りしやすいシート、乗り降りしやすい跳ね上げ式のアームサポートなどユニバーサルな装備を備えている。シート下には、買い物カゴがそのまま収まる大容量の収納スペースを確保した。

  • 買い物かごをそのまま入れられるスペース

電源はワンタッチで着脱できるリチウムイオンバッテリー。ハンドルステム部(フロントフォーク上端とハンドル下端部中央とを繋ぐ部分)からシームレスにつながる樹脂ボディに内蔵する。連続走行距離は約12km。付属の充電器(AC100V)で充電し、充電時間は約2.5時間。

  • バッテリーは取り外してそのまま充電できる

運転操作はハンドル左右にあるアクセルレバーの操作で発進・加速・減速・停止までを行う。押すと進み、離すと止まる直感的な操作とする。必要に応じ、左右両手で操作できるブレーキレバーを握ることでより減速をサポート。他の操作系から独立したバックボタンで後進も可能だ。

  • 操作部

  • バッテリー電源スイッチをオンにして、専用キーを認証エリアにかざすと起動する

  • ボディカラーはブラックを基調とし、ウォームグレー、グレーメタリック、カッパーマイカメタリックのカラーパネルを販売店装着オプションとして用意

標準装備する機能として、カーブなどでのハンドル操作時、操舵角を検知しその大きさに応じて減速をサポートする「旋回速度抑制機能」、斜面侵入を通知し降坂時の速度によっては減速を助ける「急斜面検知機能」を搭載。

また、走行時に前方の人や障害物との衝突回避に寄与する「障害物検知機能」を備えた「Safety supportモデル」もラインナップ。ボディ前面の周辺検知センサーが人などを検知すると、警告音とパネル表示で警告し、約時速2kmまで自動で減速し、ハンドル操作で回避するゆとりを生み出すという。Safety supportモデルの価格は505,000円。

  • 後輪の電磁ブレーキを解除し、手で押して移動させられる「手押しモード」も搭載

本体サイズはW1,185×D650×H1,030mm、重さは58kg。モーターはブラシレスDCモーター×2基。タイヤはノーパンクタイヤ。最小回転半径は0.95m。実用登降坂角度は10度。段差乗り越え高さと段差降り高さはいずれも50mm。溝乗り越え幅は100mm。最高速度は1~6km。

なお、「C+walk」シリーズの「C+walk T」と「C+pod」も一部改良した。歩道で移動可能な「移動用小型車」の車両要件に適合させるため、車両サイズや最高速度の見直しを実施。C+podは、ペダル踏み込み時のブレーキフィーリングの見直しなどを行った。

  • C+walk T(コンセプトモデル)

  • C+pod G(オプション装着車)