中国のシャオミは、スペイン・バルセロナで開催されている携帯電話業界最大の見本市「MWC Barcelona 2023」に合わせ、2023年2月26日(現地時間)にスペインで発表会を開催。中国で先行発売されているスマートフォン「Xiaomi 13」シリーズ3機種のグローバル版を発表しています。

中国におけるXiaomi 13シリーズは、上位モデルの「Xiaomi 13 Pro」とスタンダードモデルの「Xiaomi 13」の2機種展開となっていますが、グローバル版ではそれに下位モデルの「Xiaomi 13 Lite」を加えた3機種を展開するとのこと。欧州での販売価格は、それぞれ1299ユーロ(約187,000円)、999ユーロ(約144,000円)、499ユーロ(約72,000円)となっています。

1インチの大型センサーでも接写ができるギミックに驚く

発表会会場では3機種に実際に触れることもできましたので、それぞれの特徴について説明しましょう。まずは最上位の「Xiaomi 13 Pro」ですが、6.73インチの有機ELディスプレイを搭載し、側面がカーブしたディスプレイの採用、さらにセラミックホワイトとセラミックブラックの落ち着いたカラーリングで高級感のある雰囲気打ち出しています。

  • 「Xiaomi 13 Pro」の前面。側面にカーブがかかっており高級感を打ち出したデザインとなっている

  • 背面から見たところ。光沢のあるデザインとスクエアで大ぶりなカメラ部分が特徴だ

さらにチップセットには、クアルコムのハイエンド向けとなる最新の「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載。RAMは12GB、ストレージは128GBまたは256GBと高い性能を誇っています。

ですが、その最大の特徴はカメラです。背面のカメラはメイン(広角)、超広角、望遠の3眼構成なのですが、大きな特徴の1つとなっているのがメインカメラで、5,000万画素・1インチサイズのソニー製大型イメージセンサー「IMX989」を搭載。光学式手ぶれ補正にも対応するなど、非常に高い性能を誇っています。

  • セラミックホワイトのモデルでカメラ部分を確認するとカメラの大きさがより分かりやすい。ライカカメラと共同開発したことを示す「LEICA」の文字も健在だ

それに加えて、Xiaomi 13 Proは独ライカカメラと共同でカメラを開発しており、レンズにはライカの技術を取り入れた8枚構成のレンズを採用。被写体を明るく、かつライカらしい雰囲気のある写真をより撮影しやすくなっているのですが、もう1つ特徴的な要素を備えているのが望遠カメラです。

  • 1インチセンサーの実力を示す暗所での撮影デモ。ナイトモードを使うことで、ほぼ真っ暗な状態の中でも被写体を写し出すことができる

こちらは5,000万画素のイメージセンサーを採用するだけでなく、内部のレンズが動くフローティングレンズの採用によって、望遠とマクロ撮影の2つに活用できる仕組みを備えています。これによって、接写が難しいとされる1インチセンサーの弱点をカバーする狙いがあるといえそうです。

それ以外の部分でも、ライカカメラとの協業が生かされています。ライカカメラらしい色合いなどを再現できる写真のフィルターが用意されているのはもちろんのこと、ポートレート撮影時にはライカカメラのレンズをソフトウェア的に再現し、それらを切り替えることで味のあるポートレートを手軽に撮影できるようにもなっています。

  • ライカカメラのカメラやレンズの雰囲気をソフト的に再現する仕組みも用意され、ポートレート撮影時にはレンズを選んで雰囲気を変えられる

被写体の動きに合わせてフォーカスを当て続ける「ProFocus」も、新たに動物の目のトラッキングをサポート。犬や猫だけでなく、昆虫など小さな動物の動きも追従できるようになっており、撮影のしやすさにも非常に力が入れられている様子がうかがえるでしょう。

  • 「ProFocus」のデモ。蝶のように小さな昆虫に対しても、ズーム比率を変えてもフォーカスを当て続けられる

中位モデルと下位モデルも個性的な仕上がり

一方のスタンダードモデルとなる「Xiaomi 13」は、チップセットにSnapdragon 8 Gen 2を搭載するなど基本性能の高さは共通しながらも、ディスプレイは6.36インチでフラットな有機ディスプレイを採用、手にするとスクエアな印象を受けるデザインでXiaomi 13 Proとはかなり違った印象を受けます。

  • 「Xiaomi 13」の前面。ディスプレイはフラットで、手にするとXiaomi 13 Proとは印象はかなり違う

カメラも3眼構成かつライカカメラとの共同開発となっており、ライカカメラらしいフィルターが使えたり、ProFocusに対応していたりする点はXiaomi 13 Proと共通しているのですが、カメラの性能自体はかなり違いがあります。実際、Xiaomi 13のメインカメラのイメージセンサーは、画素数こそ5,000万画素ですがIMX989ではなく1.1インチの「IMX800」を採用していますし、レンズも7枚構成。望遠カメラも1,000万画素で、フローティングレンズ機構は備わっていません。

  • 背面のデザインは比較的共通しているが、カメラの性能にはかなり違いがあり、出っ張りもそこまで大きくはない

そうしたことから、2つのモデルを実際に比べてみるとかなり違いがあるように見えるのですが、より一層大きな違いがあるのが下位モデルの「Xiaomi 13 Lite」です。こちらは6.55インチの有機ディスプレイを搭載していますが、下位モデルということもあってチップセットにはクアルコム製のミドルハイクラス向けとなる「Snapdragon 7 Gen 1」を採用するなど、性能面でも2つのモデルとはかなり違いがあります。

  • 「Xiaomi 13 Lite」の前面。こちらはカーブドディスプレイを採用しており、高級さがありながら重量も軽い

一方デザインに関しては、側面がカーブしていることもあってXiaomi 13 Proに近い印象。ただ重量171gと、229gのXiaomi 13 Proと比べるとかなり軽く、厚さも7.23mmと薄いことから実際に手にしてみるとかなり薄く、軽い印象を受けます。

カメラも3眼構成ですが、こちらはライカカメラとの共同開発ではなく、その構成も5000万画素のメインカメラと800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラとかなり違っていることが分かります。カメラ部分のデザインにも大きな違いがあり、他の2機種がスクエアな印象が強いものであるのに対し、Xiaomi 13 Liteは円を取り入れたデザインとなっています。

  • 背面から見たところ。カメラ部分のデザインがまったく違っていることが分かる

そしてもう1つ、大きな違いがあるのがフロントカメラです。他の2機種はフロントカメラが3,200万画素の1眼構成ですが、Xiaomi 13 Liteは3,200万画素で画角100度の超広角カメラと、深度センサーとして活用する800万画素のカメラの2眼構成。この2つのカメラを活用し、フレームに映る人数に応じて0.6倍から1倍にまで自動的に倍率が変化する「ダイナミックフレーミング」機能を搭載しています。

加えて、本体前面の上部には2つのLEDを搭載し、セルフィーを撮影する際にこれを光らせて明るく撮影できる「Xiaomi Selfie Glow」という機能が備わっているのも、大きな特徴といえるでしょう。

  • フロントカメラが2つあるのに加え、上部にセルフィー用の「Xiaomi Selfie Glow」が備わっているのも大きな特徴だ

こうして見ると、同じXiami 13シリーズといっても3機種にはかなりの違いがあり、シリーズを通しての統一感にはやや欠けている印象がある一方、それだけ個々のモデルが強い個性を放っているともいえます。いずれも日本での発売は未定ですが、注目されるところではないでしょうか。