ソニーは2月22日、フルサイズミラーレス用の標準レンズ「FE 50mm F1.4 GM」(SEL50F14GM)を発表した。G Masterレンズらしく描写性能を追求しつつ、ソニー純正レンズのトレンドである小型軽量化を図って撮影シーンを広げた。オートフォーカス性能を引き上げたほか、動画需要の高まりを受けてアクティブモードの手ブレ補正にも対応した。幅広い用途で使える万能レンズとして、高画質の写真や動画を撮りたいと考える人に売り込む。

価格はオープンで、予想実売価格は210,000円前後。発売は4月21日。

  • 小型軽量に仕上げたフルサイズミラーレス対応の大口径標準レンズ「FE 50mm F1.4 GM」

ソニー製のEマウントレンズでは72本目となる標準レンズ。純正の50mmレンズとしては、開放F1.2の「FE 50mm F1.2GM」と、開放F1.4の「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」をラインナップしているが、FE 50mm F1.4 GMは、G Masterレンズならではのクオリティを維持しつつ、小型軽量に仕上げたバランスのよいレンズとして広く訴求する。

重さは約516gで、ともに778gのFE 50mm F1.2GMやPlanar T* FE 50mm F1.4 ZAよりも250g以上軽量化した。長さも96mmと、ともに108mmの両レンズよりも12mm短縮。フィルター径は67mmとし、「FE 24mm F1.4 GM」や「FE 35mm F1.4 GM」などのGMレンズと共通とした。

  • 長さは96mmと10cmを切っている

特殊なレンズを多く盛り込み、画面の周辺部まで高い解像力を備えつつ、美しいボケの描写を可能にした。最短撮影距離や最大撮影倍率も、Planar T* FE 50mm F1.4 ZAから改良した。

  • レンズ構成

XDリニアモーターの搭載で、オートフォーカスの速度や動体への追従性能も高めた。AFの速度は、Planar T* FE 50mm F1.4 ZA比で1.9倍に向上した。

αシリーズが備える高性能手ブレ補正機能「アクティブモード」にも対応しており、歩きながらの手持ち撮影でもブレを抑えた動画が撮影できる。フォーカスブリージングも抑制した。レンズは防塵防滴設計で、最前面にはフッ素コーティングも施した。

おもなスペックは以下の通り。

  • レンズ構成:11群14枚
  • 最短撮影距離:0.41m(AF時)、0.38m(MF時)
  • 最大撮影倍率:0.16倍(AF時)、0.18倍(MF時)
  • フィルター径:67mm
  • アクチュエーター:XDリニアモーター
  • 絞り羽根:11枚
  • レンズコーティング:フッ素コーティング
  • 大きさ:80.6×96mm
  • 重さ:516g