シャープの自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」(以下、ホットクック)は、食材の水分を使って調理する「無水調理」、衛生面に配慮しながら温度管理を行って最大約15時間の設定が可能な「予約調理」、メニューにあわせて最適なタイミングと力加減でかきまぜながら調理する「自動調理」といった調理機能が魅力です。

ホットクックのユーザー層としては、共働き子育て世帯が多くなっているとのこと。子どもが生まれたタイミングや、復職のタイミングなどでホットクックを買う人も少なくありません。シャープによると、そんな子育て世帯からは「大人用のメニューをアレンジして離乳食をラクに作りたい」というニーズが多いそう。その声に応えるため、ホットクックの新しい調理メニューとして「取り分け離乳食」(4メニュー)を公開しました。

  • 「電気調理鍋」をここまで世に広めたのは、やっぱりホットクックでしょう

  • ホットクックは無水調理や自動調理などが人気です

  • ホットクックのユーザーは30代が多い傾向

調味料を入れずに加熱して、取り分けてから仕上げる

「取り分け離乳食」メニューは、無線LAN対応のホットクック用です。対応機種は以下の通り。

  • 2.4Lタイプ:KN-HW24G、KN-HW24F、KN-HW24E、KN-HW24C
  • 1.6Lタイプ:KN-HW16G、KN-HW16F、KN-HW16D
  • 1.0Lタイプ:KN-HW10G、KN-HW10E

新メニューは、本体のメニュー画面「オプションメニュー」カテゴリーから確認するほか、シャープのキッチン家電クラウド「COCORO KITCHEN」レシピサービスからも、メニューを送信したり確認したりできます。

  • 大人用と一緒に調理して、途中で離乳食用に取り分ける「取り分け離乳食」メニュー

  • 取り分け離乳食メニューは、無線LAN対応のホットクックで使えます

  • カテゴリーを選択

  • オプションメニューを選択。今後オプションメニューは増える予定です

  • 「取り分け離乳食」が出てきました

  • 現在公開されているメニューは4つです

今回公開された取り分け離乳食メニューは、「肉じゃが」「チキンポトフ」「鯛のミネストローネ」「ミルク豚汁」の4つです。栄養のバランスはもちろん、親しみやすいメニューを中心に用意したとのことです。

クラウドサービスの「COCORO KITCHEN」では、レシピだけでなく、母子栄養協会の監修による、離乳食の量や冷凍保存した離乳食の加熱アドバイスなどもセットで提供します。

  • 取り分け離乳食メニューは、牛肉、鶏肉、豚肉、鯛などを使ったレシピです

  • ユーザーから離乳食のニーズが寄せられ、新たに取り分け離乳食メニューを開発しました

  • 離乳食の情報は母子栄養協会が監修しています

「肉じゃが」の場合、大人2人分と離乳食ストック分を1度に調理可能。離乳食ストックは、離乳食の初期(野菜と煮汁をあわせてなめらかにすりつぶしたもの)なら約6回分。

離乳食の中期(ジャガイモはよくつぶし、ほかの食材はみじん切りにして煮汁を加えて柔らかくしたもの)なら約5回分。離乳食の後期(肉はみじん切り、野菜は1cm程度の粗みじん切りにして煮汁を加える)なら約4回分を用意できます。

なお、離乳食用に取り分けてからは手で仕上げます。まとめて作って1回分ずつ冷凍しておけば、あとから使うときに便利ですね。

離乳食の完了期用は、大人用の調理が終わったあとに、大きい食材を1~2cm程度に切って煮汁と混ぜ、さらにお湯を加えて味を調節します。離乳食完了期のストックは2回分用意できます。

  • 肉じゃがの場合、材料を入れて加熱をスタートし、途中で離乳食分を取り分けます

  • そのあと調味料を入れ、手動で作る → 好みの設定加熱 → 弱火 → まぜない → 約5分 → スタートで大人分を仕上げます

食材の加熱はホットクックで行いますが、すりつぶしやみじん切りといった離乳食の仕上げは自分の手で。また、取り分け工程までの予約調理はできません。

「取り分け離乳食」では、大人用に仕上げる段階は手動で操作します。肉じゃがのように、自分で加熱モードと時間を選択、またはミルク豚汁のように調味料を加えてから「延長で約1分加熱する」という操作です。

  • 離乳食の進み具合にあわせて、食材の大きさを変える作業は自分の手で

ホットクックのレシピには、「クリームシチュー」のように途中で具材を入れるものもありますが、具材を入れたら再びスタートキーを押すだけで調理が進みます。この点をシャープに質問すると、離乳食の場合は先に子どもの分を刻んだりつぶしたりして作ってから大人の分の調理にかかるため、ユーザーが自分のタイミングで仕上げられるように、あえて手動操作にしたんだそうです。

今回の「取り分け離乳食」は、以前からあるメニューの応用ではなく、新たに開発したメニューとのこと。たとえば同じ肉じゃがでも、通常メニューではしょうゆ、酒、砂糖、みりんを使いますが、「取り分け離乳食」の肉じゃがはしょうゆと砂糖で味付けます。調味料を入れるタイミングも異なりますが、あとから調味料を入れても美味しく仕上がる調理プログラムにしているとのことです。

おかゆや蒸し野菜などにも便利

ホットクックで作るメニューでいうと、「無水カレー」「肉じゃが」「角煮」などが人気ですが、実は離乳食や幼児食に便利なレシピもたくさんあります。

現在「COCORO KITCHEN」に掲載されているレシピは560種類以上。その中には、離乳食用のレシピとして、「蒸し野菜(離乳食)」「スープパスタ(離乳食)」「煮うどん(離乳食)」「トマトソース(離乳食)」などのほか、おかゆは10倍がゆ・7倍がゆ・5倍がゆのレシピも紹介されており、クラウドからダウンロードできます。これに新しく「取り分け離乳食」レシピが追加されたわけです。

  • 「COCORO KITCHEN」レシピサービスからメニューを確認

筆者の経験になりますが、離乳食は子どもが1回に食べる量が少ないですし、せっかく作っても子どもの気分によって食べ進まないこともあります。また、いろいろな食材を試すように保育園などから指導されるため、いつも同じメニューというわけにもいきません。慣れないうちは離乳食づくりが大変でした……。

今回の「取り分け離乳食」は、肉、魚、野菜などそれぞれ違う味や食材を楽しめるレシピ。取り分ける量などもアドバイスされるため、初めてでも迷わず作れそう。こうした機能やレシピは、どんどん増えていってほしいものですね。

  • 現在560以上のレシピを公開しています

  • これまでも、「COCORO KITCHEN」レシピサービスで離乳食メニューを公開していました。「クックリスト」を使うと探しやすいでしょう