AMD Chipset(Photo03)

  • Photo03: 最近のお気に入りは「胡坐をかいた足の上に収まって撫でてもらう」(胡坐をかいてないと「かけ」と要求してくる)。この椅子、胡坐をかくにはちょい狭いのだが...座面の広い椅子に入れ替えるべきか?

色んな意味で悪評が高かった(値段が高い、消費電力が高い、etc...)X670 Chipsetであるが、まぁ構造を考えれば仕方がないところ。X670の構造はこんな風に説明されている(Photo04)が、要するに図1の様なDaisy Chain構成である。UpstreamもDownstreamも同じ、というか個々のChipsetはB650と同じものであって、それを2つ繋げたのがX670ということになる。確かにこの構成にすればPCIe Linkも一杯取れるし、SATAも最大8ポート、USBポートも十分で、IntelのZ690に負けないI/O数ではある。そして全てのI/Oポートを一斉に使うといった事はConsumer向けではあまり考えにくいから、CPUとの接続がPCIe 4.0×4でもさして不都合はない、というあたりだろうか? CPUからPCIe 5.0×8がNVMe SSD用に出ているから、NVMe M.2 SSD×2をCPUに直結できる(or、NVMe M.2 SSD+10G EthernetとかもMotherboardによってはあり得る)ので、Chipset側はそこまで速度は要らないというあたりだろう。

  • Photo04: このUpstreamとDownstreamの意味を理解するまで少し時間が掛かった。

  • 図1

それにしてもこれは力業すぎるというか、もう少しなんとかならなかったのか? という気はしなくもない。B650を2つ搭載してるわけだから消費電力も価格も2倍なのは、そりゃ無理もない筈である。

ということで今年であるが、今年前半中をめどにバリュー向けとなるA620が投入される模様だ。これはB650からPCIe 5.0のサポートを外し(PCIe 4.0では動作可能)、また対応するメモリもDDR5-4800まで抑えたものになるとされている。バリュー向けとしては妥当な構成で、現実問題としてPCIe 5.0に対応したGPUもなければ、PCIe 5.0対応SSDが爆熱品ばかりという現状では4.0で十分ともいえる。メモリもOC無しだとDDR5-4800が定格だから、これも問題はないだろう。

問題は2023年第4四半期と目されるGranite Ridgeの投入時期だ。恐らくであるが、この時期にAMDは700 Series Chipsetを投入するだろう。最大の相違点はChipsetとの接続で、PCIe 5.0に増速されると見られる。勿論従来のRyzen 7000シリーズを利用時は、互換性維持の為にPCIe 4.0での接続になる形だ(これは逆も同じで、Granite Ridgeを600 Series Chipsetに接続したら、やはりPCIe 4.0での接続になるだろう)。この700 Seriesでも引き続きトップエンド向けはDaisy Chain接続構成を踏襲するかどうかは現状はっきりしない。なんかやりそうな気はするのだが。