米Appleは12月13日(現地時間)、iOS 16のアップデート「iOS 16.2」とiPadOS 16のアップデート「iPadOS 16.2」をリリースした。「フリーボード」アプリと、Apple Musicの新機能「Sing」の提供を開始。米国で「Advanced Data Protection for iCloud」をサポートし始めた。
フリーボードは、自由に使える柔軟なキャンバスを備えたアプリだ。ユーザーはレイアウトやページサイズを気にすることなく、自由にスケッチしたり、メモを書き込め、また画像やビデオ、オーディオ、PDF、書類、ウェブリンクといったファイルをキャンバスに埋め込める。そうして作成したボードを共有したり、リアルタイムで共同作業を進めることが可能。アイディアノートやスケッチブック、ホワイトボード、共同作業スペースとして活用できる。iPadOS版はApple Pencilに対応し、ホワイトボードを使っているようにキャンバス上のどこにでも自由に手書きできる。
SingはApple Musicのサブスクリプション登録者(Voiceプランを除く)が利用できるシンガロング機能だ。ボーカルの音量を自在に調整して、原曲のアーティストとデュエットしたり、ソロで歌ったり、またはそれらを組み合わせられる。
これらのほか、ロック画面の設定に、iPhone 14 ProおよびiPhone 14 Pro Maxの「常に画面オン」で壁紙や通知を非表示にできるオプションを追加。睡眠ウィジェットで最新の睡眠データの確認、服薬ウィジェットでリマインダーの表示が可能になった。Game Centerのマルチプレイヤー・ゲームがSharePlayに対応。FaceTimeで通話中の人とプレイできる。
Advanced Data Protection for iCloudは、エンドツーエンド暗号化によるiCloudデータの保護を「iCloudバックアップ」「iCloudドライブ」「写真」「メモ」「リマインダー」「Safariのブックマーク」「Siriショートカット」「ボイスメモ」「ウオレットパス」などを含む合計23カテゴリーに拡大するオプションだ。
iOS 16.2とiPadOS 16.2は、以下のような機能改善やバグ修正を含む。
- スマートホーム用アクセサリとAppleデバイス間での通信の信頼性および効率の向上。
- 「メッセージ」の検索を改善。犬、車、人物、テキストなど、コンテンツに応じて写真を探せるようになった。
- 「メモ」の参加者カーソルにより、ほかの人が共有メモをアップデートしている部分をライブインジケータで表示可能。
- AirDropの設定が10分経過すると自動的に“連絡先のみ”に戻るようにして、望まない相手からのコンテンツの受信リクエストを防止。
- iPhone 14とiPhone 14 Proモデルで衝突事故検出の最適化。
- アップデート後に一部のメモがiCloudと同期できなくなる問題を修正。
- 日本語キーボードでの入力中にVoiceOverで変更を認識できないことがある問題を修正。