ファーウェイ・ジャパンは9月15日、ノートPCの新製品「HUAWEI MateBook D 16」を発表しました。16型の大画面を搭載しながら、15.6型モデル並みのサイズ感を実現しつつ最新のCPUなどを搭載しています。発売は9月15日から、価格はメモリ8GBモデルが172,800円、16GBモデルが192,800円です。

  • 16型という大型ディスプレイですが、思ったよりも軽く感じる「HUAWEI MateBook D 16」

MateBook D 16は、大画面を搭載しながらスリムベゼルによって本体サイズをコンパクトに抑えたエントリーモデルです。画面は16型フルHD(1,920×1,200ドット)で、画面占有率は90%、アスペクト比は16:10、色域はsRGBの100%をカバー、コントラスト比は1200:1、最大輝度300nitとなっています。OSはWindows 11です。

  • 横から見ても色の変化が少ないディスプレイ

ディスプレイは、テュフ ラインランドによる低ブルーライトおよびフリッカーフリーという2つの認証を取得しています。本体サイズはW248.7×D18.4×H356.7mm、重さは約1.7kgです。

  • 天板はサラッとして手触りのよい質感

  • 底面

  • 側面の端子類は手ごろな印象

ファーウェイによると、市場にある同等クラス・同等価格帯の3製品と比較すると、15.6型相当の軽量ボディとのことで、画面サイズの割には比較的コンパクト。15.6型対応のPCバッグに納まりますし、ファーウェイは16型としては持ち運びもできるサイズとアピールしています。

本体だけでなく、65WのPower Deliveryに対応したACアダプタは、前モデルに対して30%のコンパクト化を図り、約126gと軽量化しています。

  • 上が従来のACアダプタ、下が小型化した新しいACアダプタ

CPUは第12世代Intel Core i5-12450Hを採用してパフォーマンスが向上。メモリ8GBと16GBの2モデルがあり、どちらもストレージは512GB SSDを搭載します。ほか、無線LANアンテナに「HUAWEI Metaline Antenna」を採用したことによって、信号変換効率が56%向上、信号が弱い状態でのダウンロード速度が55%向上したそうです。

大画面を生かしてキーボードはフルサイズ。さらにファーウェイ製品として初めてテンキーを搭載しています。キーストロークは1.5mmです。日本語レイアウトはキー配列やキー形状に特殊なところはなく、きちんと開発されているところは好感が持てます。

  • テンキーを搭載したキーボード。エンターキーが小さく、テンキーとの間隔が近いのですが、キー配列や形状は一般的。うまく詰め込んでいる印象です

テンキー上部にはショートカットキーを備え、電卓、ファイル検索(AISearch)、カメラオンオフ切り替え、ホーム画面表示という4つの機能が割り当てられています。

AISearchは、本体内のファイルをはじめとして、オンライン検索や「HUAWEI Super Device」機能でつながったファーウェイ製スマホとタブレットを串刺し検索できます。Windows標準の検索機能のようにインデックスは作らないそうですが(ファイル検索の場合はファイル名と拡張子をチェック)、Windows標準の検索機能よりも高速な検索が可能だとしています。

  • テンキーの上部にショートカットキー。カスタマイズはできないそうです。その上には指紋センサーが一体となった電源ボタン

側面にはUSB Type-A×2、USB Type-C×2、HDMI、3.5mmイヤホン端子を装備。Type-Cポートはいずれも充電に対応し、1つはDisplayPortをサポート。バッテリー容量は60Whとなり、スペック値では1080Pの動画再生で9時間のバッテリー駆動です。

リモートワーク需要に応え、カメラはフルHD解像度のAIカメラを搭載。カメラ位置は上部のベゼルにあり、画面を見ているとカメラには少し目線を下げた状態で映ります。これに対して、カメラのソフトウェアが目を認識し、少し見開くように補正することで、まるでカメラを見ているようにするアイコンタクト機能が使えます(オンオフの切り替え可)。

  • 上部ベゼルは細いですが、そこにカメラを埋め込んでいます

また、被写体を認識して、画面内を移動しても画面の中央になるように切り抜きをする機能も搭載。バーチャル背景時の人物の切り抜きも、より正確になっているそうです。こうした機能はカメラ自体の機能なため、ZoomやTeamsなど、どのアプリを使っても適用できます。

  • タスクバーの通知領域からは、目線を補正する「アイコンタクト」などの設定を変更可能。この写真だと分かりにくいのですが、少し目のあたりが補正されています

マイクを4つ搭載して高音質化。最大5mの距離の声を検出でき、周りにいる複数の人物の声も拾い上げてくれます。人の声以外を遮断することで、タイピング音などの騒音も削減。現在は有線イヤホンを使ったとき限定ですが、「自分以外の人の話し声」も消してくれます。こちらはBluetoothイヤホンもサポートする予定とのこと。

MateBook D 16だけの機能ではありませんが、スマートフォンアプリをPC上で動作させる「HUAWEI Mobile App Engine」の提供に向けて開発が続けられているそうです。Windowsでも同様の機能が開発されていますが、おおむね同じ機能でHUAWEI App GalleryのアプリをダウンロードしてPCで利用できます。これは既存端末もアップデートで対応する方向のようです。