米Metaは7月7日(現地時間)、「Metaアカウント」と「Meta Horizonプロフィール」を8月に導入することを発表した。Metaアカウントは、Meta VRデバイスにログインする新たな方法になり、それによってこれまで必須だったFacebookアカウントによるログインが不要になる。Meta Horizonプロフィールは、VRデバイスやWebブラウザ上でのソーシャルプロフィールになる。
Metaは2020年に、VRデバイスを開発・販売するOculusのユーザーアカウントをFacebookアカウントに統合して一元管理できるようにしたが、Facebookのソーシャル機能の利用が強いられることに反発するOculusユーザーが少なくなかった。そうしたフィードバックに加えて、同社は2021年からFacebookファーストからメタバースファーストに舵を切っており、移行を推進する取り組みの一環として「Metaアカウント」を用意した。
Metaアカウントは、デバイスへのログインや購入済みのアプリの管理に必要なユーザーの名前、メールアドレス、電話番号、支払い情報、年齢認証のための生年月日などで構成される。それ自体はソーシャルプロフィールではなく、アカウントに含まれる情報は公開されない。アカウントを作成できるのは13歳以上。1人で複数のアカウントを所有でき、個人用と仕事用というように2つのアカウントを使い分けることが可能。Meta VRデバイスだけではなく、いずれはMetaの他のデバイスのログインにも利用できるようにする。
Metaアカウントと共に、Oculusプロフィールの代わりとなるMeta Horizonプロフィールを作成し(1アカウントに1つ作成)、ユーザー名、プロフィール名、プロフィール写真、アバターなど、Meta VRデバイスやウェブブラウザでの表示をカスタマイズする。Metaアカウントの導入から、従来のフレンドはInstagramのような「フォロワー」形式に移行する。プライバシー管理には「全員にオープン」「友達と家族」「自分1人」の3つの設定が用意され、Meta Horizonプロフィールも「プライベート」に設定することが可能。13〜17歳の利用者はデフォルトで「プライベート」に設定される。その場合、フォローリクエストが承認制になる。
Metaアカウントの作成
Meta VRデバイスを初めて使用する場合、あるいはすでにOculusアカウントとFacebookアカウントを連携していた場合、2022年8月からMetaアカウントとMeta Horizonプロフィールの作成が必要になる。以前に連携させたFacebookアカウントを切り離したい場合、Metaアカウントの設定処理中にFacebookアカウントを削除する。
一緒にゲームで遊ぶInstagramのフォロワーを見つけたり、Messengerで友達とチャットしたりするなど、VRデバイスでソーシャル機能を利用したい場合は、FacebookやInstagramを使用してMetaアカウントを設定する。またメールアドレスでMetaアカウントを設定した場合でも、アカウントセンターでFacebookやInstagramとのコネクテッドエクスペリエンスを有効にすることで連係した機能を利用できる。