サムスン電子は6月23日、2億画素のモバイル向け新型イメージセンサー「ISOCELL HP3」を韓国で発表した。
市販のスマートフォンに現在搭載されている高画素センサーは1億画素程度までだが、2021年9月には世界初の2億画素モバイル向けイメージセンサー「ISOCELL HP1」が発表されている。ISOCELL HP1を搭載する市販製品は6月24日時点ではまだ存在しないものの、早くも2種類目の2億画素センサーが用意された。
センサーサイズ1/1.22インチで2億画素を達成したISOCELL HP1に対し、ISOCELL HP3は画素ピッチ0.56μmの超高密度設計により、センサーサイズを1/1.4インチまで縮小した。これにより、内部空間の限られたスマートフォンに2億画素のカメラを搭載するための設計自由度の向上が期待される。
画素数以外のトピックとしては、全画素AF対応かつ水平/垂直どちらの位相差も検出できるAF技術「Super QPD」、ダイナミックレンジの拡大や4兆色(14bit)対応など色表現を向上する「Smart-ISO Pro」、8K/30pまたは4K/120pまでの動画対応などが挙げられる。
常に2億画素で撮影するわけではなく、通常は複数のピクセルをまとめて大きな1つのピクセルとして扱い、低照度でのノイズ耐性を高めるテトラピクセル技術を採用する。4画素を1画素として扱う場合は1.12μmピッチの5,000万画素センサー、16画素を束ねる場合は2.24μmの1,250万画素センサーとしてふるまう。
ISOCELL HP3はサンプル出荷の段階にあり、2022年中には量産開始となる見込み。